
国鉄寝台車案内がありました。

「◆ベッドを使用できる時間は、21時から翌朝7時までとなっております。
◆1等寝台には、ゆかた・ハンガー・スリッパの用意がしてあります。
お願い 寝台使用中は禁煙となっております。ゆかたのまま寝台車のそとへおいでになることはご遠慮願います。」

「寝台車は昼間は座席になります。」(・・・なりま「り」・・・誤植です)

A寝台でも個室とそうでないものがあったようです。定員は18〜22名です。

寝台車の見取り図がありました。

A寝台の個室では線路と平行にベッドが設置されますが、個室でないA寝台は線路と垂直にベッドが設置されます。

B寝台の定員は54〜60名です。

B1等寝台ではベッドは線路と平行ですが、2等では線路と垂直になります。

鉄道対キロ普通旅客運賃表があります。
「この表の使い方ー時間表(注:時刻表のことでしょう)で計算したキロ程で、1キロメートル未満の端数は、1キロメートルに切り上げます。そして、本文中にないキロ程間のキロメートルとなった時は、多い方のキロ程で計算します。例えば、東京ー大阪間が、556.4キロメートルの場合、557キロメートルに切り上げて本表の562キロメートルのキロ程によることになります。したがって、2等運賃1180円、1等運賃は2170円となります。2534キロメートルをこえる2等運賃は、3850円に、1キロメートルを増すごとに1円35銭を加えた額です。ただし、10円未満の端数は10円ごとの単位に切り上げます。1等運賃は2等運賃を1.666倍し通行税1割を加え10円未満の端数は10円ごとの単位に切り上げます。」と記載してあります。

運賃はこのようになっています。2021年7月号の時刻表の運賃表と2等運賃を比べてみましょう。
キロ数:1964年10月/2021年7月
50キロ:140円/860円・・・6.1倍
100キロ:280円/1690円・・・6.0
150キロ:420円/2640円・・・6.3
200キロ:550円/3410円・・・6.2
250キロ:690円/4510円・・・6.5
300キロ:830円/5170円・・・6.2
400キロ:960円/6600円・・・6.9
500キロ:1100円/8030円・・・7.3
600キロ:1230円/9460円・・・7.7
700キロ:1370円/10340円・・・7.5
800キロ:1500円/11000円・・・7.3
900キロ:1640円/11880円・・・7.2
1000キロ:1710円/12540円・・・7.3
1500キロ:2450円/16610円・・・6.8
2000キロ:3120円/20240円・・・6.5
2500キロ:3800円/24310円・・・6.4
50〜300キロまでは6倍前後でしたが、500〜1000キロでは7倍超となり、2000〜2500キロでは6.5倍前後となっています。

列車内でのお食事案内のコーナーがありました。「特急の昼・夕食は通常お席へ予約を伺いに参ります」とあります。当時の特急列車は特別なものだったのですね。
定食では、特別ビーフステーキ定食が750円です。この時刻表の値段が180円で、最近は税込1205円ですから、物価が約7倍になっているようです。そうすると5000円を超えることになります。美味しかったことでしょうね。
プルニエ定食ってなんだろうと思い調べると、当時は魚介類のフライのことをプルニエと呼んでいたようです。またコールミートとは、コールドミートのことで、ローストした牛・豚・鶏の肉を冷やしたものだそうです。おしゃれな呼び方ですね。
お好み料理では、カレーライスが100円、うな重が200円です。うな重って安すぎませんか? 7倍しても1400円です。昔はそれほどうなぎが高くなかったのかもしれません。

めん類もありますが、すし類もあったのですね。それも単品で注文できたようです。くだものは時価ってなんだか高そうです。

名寄本線
興部8時07分発の準急天都の釧路行きです。渚滑・紋別・上湧別に停車し、遠軽には9時23分に到着します。

石北本線
遠軽からは石北本線に入ります。生田原・留辺蘂・北見・美幌に停車し、終点の網走には11時34分に到着します。

釧網本線
網走から準急天都の一部の車両は、網走発の準急第1わことと連結し12時ちょうどに出発します。浜小清水・斜里(現:知床斜里)・清里町・川湯・弟子屈(現:摩周)・標茶に停車し、終点の釧路には15時22分に到着します。なお標茶では標津線からの準急第2らうすを併結します。

標津線
根室標津12時41分の準急第2らうすは、中標津・計根別・西春別に停車し、標茶には14時13分に到着します。標茶からは準急天都・第1わことと連結し釧網本線で釧路に15時22分に到着します。
【準123】天都:興部0807−0923遠軽0931−1134★網走1200−1419★標茶1425−1522釧路
【準124】第1わこと:★網走1200−1419★標茶1425−1522釧路
【準125】第2らうす:根室標津1241−1413★標茶1425−1522釧路

函館本線
時刻表のページをめくりながら、長距離夜行普通列車をみつけました。網走20時52分発の函館行き(16時25分着)で所要時間は19時間33分です。札幌から長万部(18分停車)までは函館本線の山線を回り、森から大沼までは砂原回りです。

石北本線
網走20時52分発の列車を石北本線のページで確認すると、、、、、、
北見までは普通列車ですが、北見−札幌間は寝台準急石北であることがわかりました。札幌から函館まではまた普通列車に戻るようです。
【寝準06】石北:(網走2052−2225)北見2233−0324旭川0344−0634札幌(0654−0952倶知安0956−1158長万部1216−1625函館)(19時間33分)

宗谷本線
旭川6時18分発の準急礼文(稚内行き)・旭川(旭川行き)です。和寒・士別に停車し、名寄には7時30分に到着し、準急旭川を切り離します。その後、美深・音威子府・天塩中川・幌延・豊富・南稚内に停車し、終点の稚内には10時44分に到着します。

名寄本線
名寄で切り離された準急旭川は進行方向を変え、下川・西興部・興部・渚滑・紋別・中湧別に停車し、遠軽には10時24分に到着します。

石北本線
遠軽からは石北本線に入り、丸瀬布・白滝・上白滝・上川・伊香牛(いかうし)・新旭川に停車し、終点の旭川には13時24分に到着します。
旭川を出発し、目的地が旭川。そして列車名も準急旭川って、旭川尽くしですね。7時間06分かけて一周し旭川に戻ってきます。
【準121】礼文:旭川0618−0730☆名寄0733−0821音威子府0825−1044稚内
【準122】旭川:旭川0618−0730☆名寄0740−0912興部0912−1024遠軽1038−1324旭川

標津線(標茶−根室標津)
釧網本線の標茶−根室標津69.4kmと、根室本線の厚床−中標津47.5kmの全長116.9kmの路線です。標茶−根室標津には7.5往復+区間運転の列車があり、釧路発着の準急らうすが2往復あります。
釧路9時56分発の準急第1らうすは、最初の停車駅が標茶です。標茶を10時58分に出て、西春別(にししゅんべつ)・計根別(けねべつ)・中標津に停車し、終点の根室標津には12時24分に到着します。

標津線(厚床−中標津)
厚床−中標津は6往復の列車があります。

地図
標津線は中標津を中心にして、標茶・(根室)標津・厚床と三方向に線路が延びている珍しい路線です。
しかし1989年(平成元年)に全線廃止となりました。
【準120】第1らうす:釧路0956−1043標茶1058−1224根室標津
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