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盤上に死を描く

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[題名]盤上に死を描く
[著者]井上ねこ
[発行]宝島社
[定価]660円
[発行日]2019/2/20
第17回『このミステリーがすごい! 』大賞・優秀賞受賞作です。大賞史上最年長者が描くシニア連続殺人事件!

71歳、無職の植田ツネが殺された。手には将棋の「歩」を握らされ、ポケットには「銀」を入れられて。それから2週間後、75歳の高倉純江が殺された。遺体のそばには、「歩」があった。愛知県警捜査一課の女性刑事・水野優毅は、所轄の佐田とコンビを組んで捜査を進めていたが、再び事件が起こる。被害者に共通点が見いだせず、捜査は暗礁に乗り上げてしまった。そんななか水野は、あることに気づく・・・・・連続殺人事件の意外な繋がりが明らかになった瞬間、驚愕の真相が浮かび上がる。


連続殺人事件が起こり、現場にはなぜか将棋の駒が。そして殺人未遂事件も起こる。犯人の動機がわからない。それでも事件は続く。犯人からの挑戦状に苦戦する警察。女性刑事の執念の追跡が実るのか、、、、、

ところで、217ページの4行目の「衾」は「金」の誤植です。

オヤジの着こなしルール

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[題名]オヤジの着こなしルール
[著者]本江浩二
[発行]世界文化社
[定価]1,400円
[発行日]2018/4/25
ショップに立って40年・販売経験数万人。恵比寿の老舗セレクトショップの店主が教える、オヤジがカジュアル服を着るときの極意が満載。【おなかが出てきた】 【白髪になった】 【髪が薄くなってきた】・・・そんなオヤジならではの体型変化を“アジ"に変えるコツがいっぱい。「定年退職を機に背広を脱いだら、何を着よう」そんなお悩みの答えが、必ずみつかります。


オヤジのためのファッションの本です。妻が買ったものを読んでみました。なんだか面倒くさいですねぇ。「面倒くさい」と思う時点でおしゃれは落第ですね(笑)。見た目はどうでもいいから、やっぱり動きやすくて楽なものを着たいです。あぁ、さらに落第です。


最後の医者は雨上がりの空に君を願う(下)

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[題名]最後の医者は雨上がりの空に君を願う(下)
[著者]二宮敦人
[発行]TOブックス
[定価]540円
[発行日]2018/7/2
少年時代に入退院を繰り返し、ただ生きるだけの日々を過ごしていた桐子。だが、一人の末期癌患者との出会いが彼を変えた。奇しくも、その女性こそ幼き福原の母だった。彼女の命を賭けた願いとは? なぜ、人は絶望を前にしても諦めないのか? 再び、二人が「ある医者」との闘病に挑む時、涙の真実が明らかになる。流転する時を越え、受け継がれる命が希望の未来を生むーー読む者に生き方を問い直す、医療ドラマ第二弾。感動の完結編!


武蔵野七十字病院の副院長の福原雅和。彼の母は子宮体癌で、命と引き換えに彼を産んだ。父は現在武蔵野七十字病院の院長だが、父は仕事人間であり、家族としての絆がとても乏しい。そんな中で、父が認知症になり、主治医の桐子医師は会話をメモしノートを作成する。桐子医師は幼少期に身体が弱く入院歴があり、その時偶然に末期がんの福原の母と出会っていた。認知症の原因疾患に対して福原自身が父の手術をする。一度は拒んだ手術だったが、ノートを見てから気持ちが変わり自分で手術を行うようになった。家族の在り方を考えさせられる。


最後の医者は雨上がりの空に君を願う(上)

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[題名]最後の医者は雨上がりの空に君を願う(上)
[著者]二宮敦人
[発行]TOブックス
[定価]580円
[発行日]2018/7/2
「流されるままに生きればいい」。小さな診療所を始めた医者・桐子は患者に余命を受け入れる道もあると言い切る。一方、かつての同僚・福原は大病院で閑職に追いやられてもなお、患者の「延命」を諦めない。別々の道を歩む二人が、ある難病の恋人同士を前に再会を果たす時、それぞれに壮絶な過去が呼び覚まされるのだった。残された日々を懸命に生きる患者と医者の葛藤と闘いを描き、大反響を呼んだ医療ドラマ。衝撃の新章へ!


 病院の勤務医だった桐子医師は、自由診療だけの診療所をはじめた。一方、福原医師は父親と意見が合わずに閑職に追いやられていた。そんな二人が再会をするが、さてどうなることやら。第二章が途中で終わるのはちょっと不満。キリの良いところで区切って出版してほしいものである。


最後の医者は桜を見上げて君を想う

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[題名]最後の医者は桜を見上げて君を想う
[著者]二宮敦人
[発行]TOブックス
[定価]650円
[発行日]2018/9/3
あなたの余命は半年ですーーある病院で、医者・桐子は患者にそう告げた。死神と呼ばれる彼は、「死」を受け入れ、残りの日々を大切に生きる道もあると説く。だが、副院長・福原は奇跡を信じ最後まで「生」を諦めない。対立する二人が限られた時間の中で挑む戦いの結末とは? 究極の選択を前に、患者たちは何を決断できるのか? それぞれの生き様を通して描かれる、眩いほどの人生の光。息を呑む衝撃と感動の医療ドラマ誕生!


余命がわかった時にどうするのか? 医療における究極のテーマの一つである。「医療」ではなく「人生」のテーマなのかな。誰でも最期があり、最近では終活とも呼ばれている。何をどう決断するのか。答えはそう簡単ではなさそうだ。


九十九書店の地下には秘密のバーがある

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[題名]九十九書店の地下には秘密のバーがある
[著者]岡崎琢磨
[発行]角川春樹事務所
[定価]620円
[発行日]2018/11/18
訳あって入社二年で会社を辞め、自信をなくしていた長原佑。ある日訪れた書店で、謎めいた女性店主から“仕事を探しているなら、今夜この店にもう一度来て”と告げられる。再訪した佑が案内されたのは、書店の地下を改装した秘密のバー。そこで店主のトワコさんから言い渡された、思いがけない“仕事”とはー。夜ごと悩みを抱えた人が訪れる、小さな書店とバーの日々。


「珈琲店タレーランの事件簿」の著者の最新作。なかなか面白い設定である。昔からある九十九書店の地下にあるバーでの不思議な四つの話の連作短編集。バーの入口は昼間は書店のラックで隠されていてわからない。まさに「秘密のバー」なのだ。珈琲からカクテルに飲み物を変えての作品である。作中にいろいろな本が登場するのも面白い。第二弾を期待したい。


私が大好きな小説家を殺すまで

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[題名]私が大好きな小説家を殺すまで
[著者]斜線堂有紀
[発行]KADOKAWA
[定価]610円
[発行日]2018/10/25
突如失踪した人気小説家・遥川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった少女の存在があった。
遥川悠真の小説を愛する少女・幕居梓は、偶然彼に命を救われたことから奇妙な共生関係を結ぶことになる。しかし、遥川が小説を書けなくなったことで事態は一変する。梓は遥川を救う為に彼のゴーストライターになることを決意するがーー。才能を失った天才小説家と彼を救いたかった少女、そして迎える衝撃のラスト! なぜ梓は最愛の小説家を殺さなければならなかったのか?


奇妙な出会いでつながった二人。そして厳密には犯罪でもある奇妙な同居。その時点でミステリーです。遥川悠真の最後のプロットについての「それは小説なんかじゃありませんから。」と言い切る梓の一言。切ない物語です。


秘境駅の謎

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[題名]秘境駅の謎
[編集]「旅と鉄道」編集部
[発行]天夢人
[定価]1,600円
[発行日]2018/3/26
『旅と鉄道』本誌でも、売上好調テーマの秘境駅。これまで4回にわたって特集してきたなかから、記事を再編集してまとめました。秘境駅訪問家の牛山隆信や、地図研究家今尾恵介による熱筆ルポを掲載。秘境駅のすべてが集約された1冊です。
●飯田線大研究
●今こそ行くべき秘境駅
●秘境駅の旅に出よう
●最後の三江線


そうなんです。「旅と鉄道」に掲載された記事が中心なんです。どうもどこかで読んだ内容だと思ってました。読んでいてもすべてを記憶しているわけではないので、十分に楽しめました。


ツバキ文具店

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[題名]ツバキ文具店
[著者]小川 糸
[発行]幻冬舎
[定価]600円
[発行日]2018/08/05

鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙……。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。


「ツバキ文具店」というお店は文房具を売るだけでなく代書屋でもある。今でも代書屋はあるのでしょうか? 私は代書屋を利用したこともありませんし、どこにあるかも知りません。まぁそれはよいとして、いろいろな依頼をこなすのには、文章だけでなく、紙の材質や筆記用具の選択も大切だと知りました。そして今はなき祖母への手紙をしたためてエンディングです。ちょっと目がうるうるしてきました。


サイレント・ブレス

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[題名]サイレント・ブレス
[著者]南 杏子
[発行]幻冬舎
[定価]650円
[発行日]2018/7/25
大学病院の総合診療科から、「むさし訪問クリニック」への“左遷"を命じられた37歳の水戸倫子。そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門の訪問診療クリニックだった。命を助けるために医師になった倫子は、そこで様々な患者と出会い、治らない、死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。けれども、いくつもの死と、その死に秘められた切なすぎる“謎"を通して、人生の最期の日々を穏やかに送れるよう手助けすることも、大切な医療ではないかと気づいていく。そして、脳梗塞の後遺症で、もう意志の疎通がはかれない父の最期について考え、苦しみ、逡巡しながらも、大きな決断を下す。その「時」を、倫子と母親は、どう迎えるのか?


 自宅での看取りをテーマにした医療小説です。倫子は、いきなり在宅での看取りを行う医師になってしまいますが、経験を積んでいくうちに、施設に入れていた実父も自宅で看取るようになりました。いろいろと考えさせられる物語です。著者の略歴を見ると、大学の後輩でした。ますます応援しちゃいます!


夫の墓には入りません

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[題名]夫の墓には入りません
[著者]垣谷美雨
[発行]中央公論新社
[定価]680円
[発行日]2019/1/25

ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。“愛人”への送金、墓問題、介護の重圧・・・がんじがらめな夏葉子の日々を変えたのは、意外な人物と姻族関係終了届!? 婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る、人生逆転小説。


なかなか面白い。あっという間に読み終えてしまった。夏葉子が変な男にひっかかりそうになったのはご愛敬だが、自由になれてハッピーエンド! しかし子供がいたらどうなるのかな? 資産がたっぷりあればいいけど、そうでなければ自分で子供を養っていくしかない。預貯金は大切だな。


これは経費で落ちません!(5) 〜落としてください森若さん〜

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[題名]これは経費で落ちません!(5) 〜落としてください森若さん〜
[著者]青木祐子
[発行]集英社
[定価]550円
[発行日]2019/2/25
天天コーポレーション社員の悲喜交々の日常。経理部の佐々木真夕、営業部の山崎柊一、総務部の平松由香利……森若さんを取り巻く、一癖も二癖もある彼らの物語。

佐々木真夕が経理部に異動してきて一か月。異動直後にミスをしてからは、数字が恐くて仕方がない。そんな真夕のストレス発散を兼ねた趣味は、ビジュアル系バンドの追っかけだ。イチオシはCAROLINEのボーカル“アレッサンドロ”。追っかけ仲間からアレッサンドロも参加するという、複数バンドの合同打ち上げに誘われるけれど……?

<収録作>
「佐々木真夕 初恋アレッサンドロ」
「山崎柊一 カラークリスタル」
「平松由香利 ゾンビと嘘と魔法の笛」
「中島希梨香 それでもあたしは男っぽい女」
「田倉勇太郎 三十八歳の地図」


太陽君と沙名子さんとの恋のゆくえはどうなったのかが気になっていた。「これは(経費で)落ちません!」ですが「沙名子さんは落ちてしまった」のかと楽しみにしていましたが違いました。他の登場人物に焦点を当てた独立した短編五編です。個性的なキャラクターが魅力的ですね。

食堂のおばちゃん(5) 〜真夏の焼きそば〜

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[題名]食堂のおばちゃん(5) 〜真夏の焼きそば〜
[著者]山口恵以子
[発行]角川春樹事務所
[定価]600円
[発行日]2019/1/18

海老フライ、大根バター醤油、餡かけの茶碗蒸し、ニラ玉豆腐、ホウレン草と豚バラの酒鍋、焼きそば…。姑の一子と嫁の二三に、今や大きな戦力となった万里の三人で営む「はじめ食堂」は、今日も常連客の笑顔がいっぱい。そんなある日、二三の娘・要が、最近毎日のようにランチに現れる男性を見て「四和ビル爆破事件の逃亡犯に、そつくり」だと言う…。心も身体も幸せになる、続々重版の大人気人情食堂シリーズ、第五弾。文庫オリジナル。


楽しい楽しい下町の食堂シリーズも第五弾。バイトで働いている万里ももう三年。腕をあげてきた調理人が次に目指すのは調理師免許の獲得。20歳の彼女(?)もできたようだが、幼馴染の要との仲はどうなるのか?

ちどり亭にようこそ(4) 〜彗星の夜と幸福な日〜

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[題名]ちどり亭にようこそ(4) 〜彗星の夜と幸福な日〜
[著者]十三 湊
[発行]KADOKAWA
[定価]630円
[発行日]2018/11/24

おめでとう!ついに花柚さんが結婚!

 ちどり亭の店主・花柚と総一郎の結婚式まで、あと数ヶ月。平穏な日々が続くかと思われたある冬の日、意外な人物がちどり亭を訪れる。品のいい和服を着て、毅然とした印象のおばあさんーー総一郎の祖母・咲子だった。「バイトの彗太に、この店を継ぐだけの力があるか確認したい。その力がないと判断すれば、花柚に店をやめさせる」と言う咲子に、花柚は慌てる。しかし固い決意のもと、彗太は彼女ために一週間、お弁当を作ることになる・・・・・。大団円となるのか?


 やっとというか元の鞘に納まるというか、花柚が結婚した。相手はもちろん永谷総一郎である。うらやましいぞ、総一郎!総一郎から見た「【番外編】十年後の弁当」もお勧め!


ちどり亭にようこそ(3) 〜今朝もどこかでサンドイッチを〜

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[題名]ちどり亭にようこそ(3) 〜今朝もどこかでサンドイッチを〜
[著者]十三湊
[発行]KADOKAWA
[定価]630円
[発行日]2018/3/25

ちどり亭、閉店の危機?  救世主は現れるのか?
 京都は姉小路通沿いにこぢんまりと建つ仕出し弁当屋「ちどり亭」。その店主の花柚は、婚約者との結婚にともない、店を畳まなければならなくなる。しかしバイトの彗太が店を継ぎたいと申し出たことで、彼が大学を卒業するまでの二年間は、店を続けられることに。安堵したのもつかのま、花柚は祖父から「ただしオーナーも店主も辞めること」という条件を出される。名義とお金だけ貸してくれて、現在の店のやり方を守ってくれる人。そんな都合のいい人を果たして見つけられるものだろうか……。


 話が展開していきます。彗太と菜月の恋の行方はどうなるのか? 永谷総一郎の母や花柚の父が登場します。そしてなんと! 失踪していた花柚の兄の公篤もビックリの登場です。総一郎と公篤の対決はどうなるのか?  それにしても花柚は恥じらいのある、かわいらしい女性です。惚れちゃいそうです(笑)。

ちどり亭にようこそ(2) 〜夏の終わりのおくりもの〜

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[題名]ちどり亭にようこそ(2) 〜夏の終わりのおくりもの〜
[著者]十三湊
[発行]KADOKAWA
[定価]610円
[発行日]2018/7/25
いつも元気な店主・花柚が、小学生のとき以来だという風邪をひいて、寝込んでしまう。急きょピンチヒッターを頼むことになり、彼女が声をかけたのは、西陣で人気店を営んでいる松園というおじいさん。幼い頃から花柚を知っているという彼もまた、ひときわ美味しい料理を生み出す、個性的な人だったー。待望の第2巻も、絶品!!


永谷総一郎と花柚のかけあいも面白いし、花柚の父も登場してきました。他の登場人物も個性的でわかりやすい。おにぎりとおむすびの違いなど、涙あり笑いありのいい話しが続きますね。


ちどり亭にようこそ(1) 〜京都の小さなお弁当屋さん〜

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[題名]ちどり亭にようこそ(1) 〜京都の小さなお弁当屋さん〜
[著者]十三湊
[発行]KADOKAWA
[定価]610円
[発行日]2018/3/15
京都のお弁当屋を舞台に繰り広げられる美味しくて心温まる人情ドラマ!

 ここは、昔ながらの家屋が残る姉小路通沿いに、こぢんまりと建っている仕出し&弁当屋「ちどり亭」。店主の花柚さんは二十代半ばの美しい人で、なぜか毎週お見合いをしている。いつも残念な結果に終わるらしいんだけど、どうしてなんだ?「結婚したいんですか?」と尋ねると「お見合いがライフワークなの」と答える彼女。うーん、お茶目な人だ。
 そんな花柚さんが作る最高に美味しいお弁当は、とても人気で、花柚さんもバイトのぼくも毎日、朝から仕出しや弁当販売で大忙し。あ、いらっしゃいませ! どのお弁当にしますか?


 お見合いがライフワークという蒔岡花柚さんは24歳。許嫁のために小学生から料理を習い、今ではお弁当屋をやっているお嬢様である。元許嫁の永谷総一郎がお店にやってきた。二人は別々の伴侶を探すべくお見合いを重ねているが、どうなるのか?  またバイトの彗と菜月との恋の行方は?  この仕出し弁当屋ではいろいろなドラマがおこる。目次が「七十二候」で始まり季節感を出しているのもより京都らしくしている。


女たちの避難所

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[題名]女たちの避難所
[著者]柿谷美雨
[発行]新潮社
[定価]590円
[発行日]2017/7/1
九死に一生を得た福子は津波から助けた少年と、乳飲み子を抱えた遠乃は舅や義兄と、息子とはぐれたシングルマザーの渚は一人、避難所へ向かった。だがそこは、“絆”を盾に段ボールの仕切りも使わせない監視社会。男尊女卑が蔓延り、美しい遠乃は好奇の目の中、授乳もままならなかった。やがて虐げられた女たちは静かに怒り、立ち上がる。憤りで読む手が止まらぬ衝撃の震災小説。


 表題をみて「避難所」というのは抽象的な表現だと思いましたが、実際に読んでみると違いました。まさに東日本大震災後の避難所のことが描かれていました。ギャンブル狂で借金のある夫をもつ福子、バツイチで居酒屋を経営していることから息子がいじめられ不登校になった渚、夫が震災で亡くなり1歳の子どもとともに舅と義弟と暮らすことになりそうな遠乃。男女共同参画の時代ですが、以前からあった男尊女卑、女性蔑視の問題が震災を契機に鮮明になってきたようです。いろいろあって3人はなんとか東京へ脱出。つまりは東京が避難所になったのです。


あなたの人生、片づけます

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[題名]あなたの人生、片づけます
[著者]柿谷美雨
[発行]双葉社
[定価]648円
[発行日]2016/11/13
社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、ある一部屋だけを掃除する汚部屋主婦……。『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら手助けをしていく。この本を読んだら、きっとあなたも断捨離したくなる!


 タイトルからすると終活に関連する内容なのかなあとも思ってしまうが、実は「片付け屋」の大庭十萬里の事件簿である。部屋を片付けられない人々がおり、当事者以外の関係者(親、娘、義母など)から十萬里への依頼がある。当事者は何も困っていないのである。十萬里が自ら部屋を片付けるのではなく、片付け方法を教えるのだが、それ以外にそのような状況を作り出した人の心を片付けているのである。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

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[題名]残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
[著者]橘 玲
[発行]幻冬舎
[定価]580円
[発行日]2016/7/25
貧困、格差、孤独死、うつ病、自殺……世界はとてつもなく残酷だ。それに抗えとばかりに自己啓発書や人格改造セミナーは「努力すればできる。夢は叶う」と鼓舞する。が、奇跡は起こらない。生まれ持った「わたし」が変わらないからだ。しかし絶望は無用。生き延びる方法は確実にある。さあ、その秘密を解き明かす進化と幸福をめぐる旅に出よう!


「残酷な世界」というのは「格差社会」とも似ています。身体的特徴や運動能力だけでなく、知能や性格も遺伝するという事実がありますが、公にできないような風潮があるようです。大げさに言えば、学校での勉強や企業での研修、個人能力向上の様々な研修などが意味をなさないと言うのです。「やればできる」ではなく、「やってもできない」と。ただし、個人的には、どのレベルで満足するかというハードルの高さを調節することで人生の幸福は得られると強く思っています。


ファミリー・レス

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[題名]ファミリー・レス
[著者]奥田亜希子
[発行]KADOKAWA
[定価]640円
[発行日]2018/10/25

「家族か、他人か、互いに好きなほうを選ぼうか」姉と絶縁しシェアハウス暮らしのOL。愛する妻の親族に興味を持てない画家。未来を考えられないせいで離婚された男。突然曾祖母と同居することになった中学生。姉の忘れ形見とほんとうの母娘になりたい女教師。そして婚約破棄をして自暴自棄の女。何かが欠けた6人の男女は、家族と呼ぶには遠く他人と呼ぶには近すぎる存在に救われるーあなたの心を揺さぶる連作短編集。


家族をテーマにした6編の連作短編集。決してファミリー・レストランの話ではない(笑)。「家族とは?」というよりも「何が正しい家族なのか?」というテーマかな。「いちでもなく、さんでもなくて」というタイトルの意味がわかった時にはしんみりした。どの作品も切ない思いに心が揺さぶられる。改めて自分の家族に感謝したい。


旅と鉄道 2019年3月号

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[題名]旅と鉄道 2019年3月号
[発行]天夢人
[定価]1,000円
[発行日]2019/1/21
★特集 「鉄道遺産を探せ!」
鉄道創成期からの貴重な姿を今に残す、国の重要文化財や、近代化産業遺産に指定された駅や橋梁、トンネル、廃線跡などの、レトロな懐かしさもあり、国の発展を支えてきた威容の数々。畏敬の念すら感じさせる鉄道遺産にスポットライトを当てます。巻頭ルポには“鉄道BIG4”のひとり、タレントのダーリンハニー吉川正洋さんが登場。36カ所もの文化財がある鉄道遺産の宝庫、静岡県の天竜浜名湖鉄道を旅しています。
 そのほか、橋梁や駅舎など、建造物の美しさを楽しみつつも、日本の複雑な地形と戦ってきた、鉄道の歴史ロマンに思いを馳せることができる旅へと案内します。

◆鉄道遺産めぐりを楽しめる5大鉄道遺産路線を紹介!
沿線に鉄道遺産が数多く残る路線を5路線リストアップし、豊富な写真とともに紹介しています。ぜひ、懐かしさを全身で感じられる旅へと出かけてみてください。
●わたらせ渓谷鐵道(桐生〜間藤/群馬県・栃木県)
●JR御殿場線(国府津〜沼津/神奈川県・静岡県)
●JR武豊線(大府〜武豊/愛知県)
●えちぜん鉄道(福井〜勝山・三国港/福井県
●肥薩線(八代〜隼人/熊本県・宮崎県・鹿児島県)

◆絶景かな! 思わず見たくなる橋梁・名駅舎・車両・廃線・保存車両を一挙77スポット紹介!
日本全国に点在する鉄道遺産のなかから、カッコよく美しい絶景鉄道遺産をリストアップ。建設当時のままの姿をとどめる、橋梁、駅舎、現役車両、廃線、保存車両のテーマごとに、一挙77スポットを紹介しています。心をとらえて放さない、懐かしさの中にある、鉄道遺産の美しさ、カッコよさを、ぜひ訪ねてみてください。

◆明治7年のSLが走り明治の鉄道黎明期の息吹を感じる「博物館明治村」(愛知県犬山市)を大特集!
日本初の鉄道開業1972(明治5)年のわずか2年後に輸入され、新橋〜横浜間を走った12号蒸気機関車が動態保存され、現役で走る姿を見ることができる「博物館明治村」。そのほか、歴代の御料車の中でも最も豪華とされる明治天皇用6号御料車、日本最古の電車である京都市電など、100年の時を数える鉄道シーンをレポート。

◆鉄道遺産は大都市にも!? 地形図を見ながら山手線周辺と、関西東海道本線周辺に鉄道遺産を探す!
地形図の愛好家グループで、テレビ番組などでも活躍している「東京スリバチ学会」「大阪高低差学会」、それぞれの代表による、地形図から紐解きだした、鉄道遺産発見の旅をレポート! 東京班は山手線を中心に、大阪班は東海道本線を中心に、鉄道沿線を歩いています。

◆全国鉄道遺産リスト
世界遺産・国の重要文化財・国の登録有形文化財・鉄道記念物に指定、登録された鉄道施設約390カ所の全リストを掲載。

今回は鉄道遺産の特集です。いつも楽しませてもらっていますが、旅に出たくなってしまうのが欠点です。


老乱

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[題名]老乱
[著者]久坂部 羊
[発行]朝日新聞出版
[定価]1,836円
[発行日]2016/11/30
在宅医療を知る医師でもある著者が描く迫力満点の認知症小説。老い衰える不安をかかえる老人、介護の負担でつぶれそうな家族、二つの視点から、やっと見えてきた親と子の幸せとは? 現実とリンクした情報満載の新しい認知症介護の物語。医師、家族、認知症の本人のそれぞれの切実な“不都合な"真実を追いながら、最後にはひと筋の明るいあたたかさのある感動の長篇小説。 著者は再発したがん患者と万策尽きた医師との深い葛藤をえがいた『悪医』で日本医療小説大賞を受賞している。


「介護がうまくいかない最大の原因は”ご家族が認知症を治したいと思うこと”なんです。」と言われてもなかなか理解できない。しかしこれが認知症介護の真実である。まさに不都合の真実がここにもあるのだ。「認知症を受け入れて肩の力を抜くことが大事なのです。」であるが、そこの境地に行けるかどうか? 認知症は治らないし、進行する病いであることを知らないと、介護していても感謝されず、介護虐待につながる可能性が高い。認知症高齢者がこれから急増する我が国の避けては通れない大問題が小説になった。


地震と独身

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[題名]地震と独身
[著者]酒井順子
[発行]新潮社
[定価]680円
[発行日]2016/9/1
2011年3月11日以降、震災をめぐる家族の物語は様々な形で語られてきた。一方で、あまり聞こえてこない独身者の声。地震は彼らにどんな影響を与えたのか?既婚者に代わり必死で働いた人、故郷の東北に戻った人、ボランティアに身を捧げた人、結婚を決めた人…。被災地を訪れ、独身者たちとの対話を重ねて見えてきた、「個」として生きる人々の多様な姿と、新たなつながりの可能性。


 まだまだ強く記憶に残る東日本大震災。大津波が街を飲み込むあの映像を私は生涯忘れられないことだろう。そんな大災害を独身者の側の話をまとめた本。ドキュメンタリーである。酒井順子氏も独身なので、このような企画になったのであろう。2014年に単行本で出版されたが、文庫化された時には、何人かに再訪しておりその様子も記されている。身の軽い独身者がいかにがんばって、どのようにかかわって、その結果どうなったのか、詳細に記されている。





人間の経済

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[題名]人間の経済
[著者]宇沢弘文
[発行]新潮社
[定価]777円
[発行日]2017/5/10
富を求めるのは、道を聞くためーそれが、経済学者として終生変わらない姿勢だった。「自由」と「利益」を求めて暴走する市場原理主義の歴史的背景をひもとき、人間社会の営みに不可欠な医療や教育から、都市と農村、自然環境にいたるまで、「社会的共通資本」をめぐって縦横に語る。人間と経済のあるべき関係を追求し続けた経済思想の巨人が、自らの軌跡とともに語った、未来へのラスト・メッセージ。
 ベルリンの壁がなくなってから早くも30年になろうとしている。東西冷戦が終われば、平和な世の中になると思っていたのだが、現実はどうか。至る所で争いがおきている。自国の「利益」を追求しすぎるとどうなるのか、市場原理主義を推し進めていいのかどうかなど、多くの命題が突きつけられている。日本に関しても、アメリカの属国としての存在がメインであり、日本の発展に大きな足かせになっている。

なんとめでたいご臨終

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[題名]なんとめでたいご臨終
[著者]小笠原文雄
[発行]小学館
[定価]1,512円
[発行日]2017/11/12
多くの人は、家で最期まで過ごしたいと望みながらも病院で最期を迎えています。「家族に介護力がない」
「ひとり暮らしだから」「在宅医療はお金がかかりそう」「狭いアパート住まいだから」
ーーなどの理由で「自宅で最期を過ごす」ことを諦めている人も少なくありません。そうした中、家族に介護力がなくても、
おひとりさまでも、末期がんでも、ボケていても、「誰だって、最期まで家で朗らかに生きられる!」
と著者・小笠原文雄さんは説きます。
本書には、「退院したら5日の命」と余命宣告されながら5年経った今も元気に過ごす患者さんや、
大切な人を看取った直後にご遺体を囲み、笑顔でピースするご家族、まるで自らの死期が分かっているような患者さん、
「今がいちばん幸せ」と言う末期がんの患者さんなど、小笠原先生が経験した、最期を自宅で過ごす人々の
常識では考えられないような笑顔と奇跡のエピソードが満載です。
自分もそんな「人生のめでたい最期」を迎えたいと願う人や、大切な人にそんな最期を迎えてもらいたいと望む人、
最期まで自分で介護を続けられるだろうかと不安な人も、読めば明るい気持ちになり、
「笑顔でピース!」したくなること請け合いです。
具体的な在宅医療にかかる金額や、旅立ちの日に向けて何が起こるのかを書いた「お別れパンフ」、
「旅立ちの日が近づいたサイン」など実用的な情報も満載。だからあなたも、生きているうちに読んでください!


病院を退院して自宅に戻っただけで、いろいろな奇跡がおきています。その事実を知るだけでも大切です。
入院中は笑顔がなくても、自宅に戻ると笑顔になれるんです。不思議です。


ニュータウンは黄昏れて

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[題名]ニュータウンは黄昏れて
[著者]垣谷美雨
[発行]新潮社
[定価]750円
[発行日]2015/7/1
バブル崩壊前夜に買ってしまった分譲団地。20年近く経つ今もローンを抱え、織部頼子は節約に必死だ。その上、理事会では我儘なジジババに振り回される日々。一方、娘の琴里は27歳フリーター。ある日、幼馴染の三紀子にイケメン資産家の彼氏を紹介される。が、彼女は失踪、いつしか琴里が彼と婚約することに。織部家、まさかの人生大逆転?!一気読み必至の傑作「社会派エンタメ」誕生。


マンションなどを買っても資産価値が下がれば売値はべらぼうに安くなり、しかも買い手がつかなくなる。現在では越後湯沢のリゾートマンションが典型例だろう。売れなくても、住まなくても固定資産税や管理費は支払い続けなければならない。資産価値を高める一つの方法は建て替えることだが、マンションの建て替えるには住民の総意がなければならず、これもまた難しい。一番いいのは持たないことなのか? 賃貸ならば気楽に移動できる。でも自分の城を持ちたい気持ちもわかる。あぁ、考えれば考えるほど大変だなぁ。こんなことを考えながらニュータウンは今日も黄昏れていく。


幸せ戦争

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[題名]幸せ戦争
[著者]青木祐子
[発行]集英社
[定価]600円
[発行日]2016/2/25
念願のマイホームを購入した氷見一家。そこは、元の地主の意向で隣り合う四軒の家が前庭を共有する、少し変わった敷地だった。元地主の仁木家は資産家で、夫は覆面作家だという噂。活動的な妻・美和が四軒のつきあいを主導している能生家。共働きで他三軒とは少し距離を置いている高井戸家。そんな三つの家族とともに、氷見家の幸せな暮らしが始まるが・・・。誰もが思い当たる「ご近所」の物語。


一見、幸せそうな近隣の四軒の家。実はいろいろと妬みや恨みや愛憎があってややこしい。まぁあまり他の人や他の家のことを気にしすぎてもいけませんよ、ということなのだろう。自分が満足できれば、それはそれで幸せなんだろうな。


スマホを落としただけなのに

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[題名]スマホを落としただけなのに
[著者]志駕 晃
[発行]宝島社
[定価]650円
[発行日]2018/12/3
第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品は、二転三転する恐怖のサイバーサスペンスです!

麻美の彼氏の富田がスマホを落としたことが、すべての始まりだった。
拾い主の男はスマホを返却するが、男の正体は狡猾なハッカー。
麻美を気に入った男は、麻美の人間関係を監視し始める。
セキュリティを丸裸にされた富田のスマホが、身近なSNSを介して麻美を陥れる狂気へと変わっていく。
いっぽう、神奈川の山中では身元不明の女性の死体が次々と発見され……。


おもしろいミステリーでした。映画化されたようですが、映画はみていません。SNSの持っている便利さと脆弱性が描かれておりハッカー(クラッカー)の恐ろしさも身に沁みました。「スマホを落としただけなのに」ここまでの事件につながるとは恐ろしい世の中です。SNSは現代社会になくてはならにものだけに関わり合いを考えさせられました。

旅と鉄道 2019年1月号

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[題名]旅と鉄道 2019年1月号
[発行]天夢人
[定価]1,000円
[発行日]2019/1/1
【第一特集】映画と鉄道
◆「かぞくいろ─RAILWAYSわたしたちの出発─」
・有村架純Interview
・聖地、肥薩おれんじ鉄道の旅
・おいしい列車「おれんじ食堂」の旅
◆「えちてつ物語」の世界へ
・横澤夏子インタビュー
・児玉宜久監督インタビュー
・「えちてつ物語」ロケ地めぐりの旅
◆2018-2019最新映画の鉄道シーン
◆シン・ゴジラ鉄道攻撃完全解説!
◆鉄道シーンが印象に残るおすすめ映画
◆川本三郎が選ぶ鉄道映画の名作30選

【第2特集】平成最後の鉄道利用術
●JRきっぷの基本ルールおさらいレッスン
●チケットレスサービス徹底解説


鉄道好きですが、この雑誌で特集されているような鉄道が出てくる映画はあまり見ていません。唯一見たのが「鉄道員(ぽっぽや)」。あっ、これは高倉健よりも広末涼子が見たかったからなんです(笑)




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