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ちょっと一杯のはずだったのに

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[題名]ちょっと一杯のはずだったのに
[著者]志駕 晃
[発行]宝島社
[定価]630円
[発行日]2018/06/20
大ヒット小説『スマホを落としただけなのに』著者の第2作目は、ラジオ局勤務の著者の経験を生かした(?)、ラジオ業界×密室殺人!
FM秋葉原のラジオディレクター・矢嶋直弥は、泥酔して昨夜の記憶がなかった。矢嶋の彼女でFM秋葉原の人気ラジオパーソナリティの西園寺沙也加が、放送直前になっても現れず矢嶋が迎えに行くと、部屋で死んでいた。首に黄色のネクタイが巻かれていて、矢嶋が以前、沙也加からもらったものだった・・・・。警察の取調べを受けているうちに、矢嶋も自信をなくし、殺してしまったのかと思い始める。そんなときラジオ局に、ミステリー好きの弁護士・手塚が、沙也加の遺言を兼ねた番組最終回用のCD-ROMを持って来て・・・・。矢嶋は手塚とともに、事件の真相を追う!
ちょっと酔ったばかりに、矢嶋は沙也加を殺したのか?!


密室物のミステリーです。密室の謎はもちろんのこと、遺言の録音されたCD-ROMの内容がラストまで重要になってきます。落ちも素敵です。


スマホを落としただけなのに(2) 囚われの殺人鬼

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[題名]スマホを落としただけなのに(2) 囚われの殺人鬼
[著者]志駕 晃
[発行]宝島社
[定価]650円
[発行日]2018/11/20

神奈川県警生活安全サイバー犯罪対策課の桐野良一はあるPCから、死体で見つかった女の情報を探っていた。そのPCは、「丹沢山中連続殺人事件」の犯人のものだった。秘密を探るうち、犯人は桐野にある取引を持ちかけーー。その頃、巨額の仮想通貨流出事件が発生。セキュリティ会社で働く美乃里のもとに、ハッカーらしき男からコンタクトがあり…。情報化社会の恐怖を描くサイバー・サスペンス!


前作とはちょっと異なりスケールが大きいです。現在情報化社会の犯罪が描かれています。犯人は足で追いかけるのでなく、コンピューターウイルスと戦いながらネット上で追いかけるのです。犯人のMとはいったい誰なのでしょうか?


家庭教師は知っている

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[題名]家庭教師は知っている
[著者]青柳碧人
[発行]集英社
[定価]620円
[発行日]2019/3/25
「家庭訪問が、必要かもしれません」  家庭内で起きているのは、虐待? それとも──。不可解さが加速するミステリー! いきなり文庫!

 原田は、首都圏で「家庭教師のシーザー」を運営する会社で働いている。大学生のアルバイト講師たちの指導と相談を受け、派遣先の家庭で虐待など深刻な問題がありそうなら自ら家庭訪問を行う。スタッフたちから奇妙な相談が持ち込まれるたび、原田の家に入り浸っている女子高生・リサは「それぞれの家の事情だから放っておけばいい」と言うが……。驚愕のラストが待ち受ける家庭訪問ミステリー。


世の中いろいろな家庭があるんだろうなぁ。原田が家庭訪問を行うのは何か問題がありそうな家。虐待はあるのか、それとも他に何があるのか。親がスクールカウンセラーの家でもとんでもない問題がおこっていた。そして最後のどんでん返し。あぁびっくりした。


我が家のヒミツ

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[題名]我が家のヒミツ
[著者]奥田英朗
[発行]集英社
[定価]560円
[発行日]2018/6/30
どうやら自分たち夫婦には子どもが出来そうにない(『虫歯とピアニスト』)。同期との昇進レースに敗れ、53歳にして気分は隠居である(『正雄の秋』)。16歳になったのを機に、初めて実の父親に会いにいく(『アンナの十二月』)。母が急逝。憔悴した父のため実家暮らしを再開するが(『手紙に乗せて』)。産休中なのに、隣の謎めいた夫婦が気になって仕方がない(『妊婦と隣人』)。妻が今度は市議会議員選挙に立候補すると言い出して(『妻と選挙』)。どこにでもいる普通の家族の、ささやかで愛おしい物語6編。


「どこにでもいる普通の家族」ではないと思いますが、家族あるあるには違いありません。自分が年を重ねてきたせいか、「手紙に乗せて」が一番心に沁みました。


向田理髪店

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[題名]向田理髪店
[著者]奥田英朗
[発行]光文社
[定価]600円
[発行日]2018/12/20
かつては炭鉱で栄えたが、すっかり寂れ、高齢化ばかりが進む北海道苫沢町。理髪店を営む向田康彦は、札幌で働く息子の「会社を辞めて店を継ぐ」という言葉に戸惑うが・・・(表題作)。異国からやってきた花嫁に町民たちは興味津々だが、新郎はお披露目をしたがらなくて(「中国からの花嫁」)。過疎の町のさまざまな騒動と人間模様を、温かくユーモラスに描く連作集。


 炭鉱で栄えた苫沢町が舞台。今では高齢者ばかりで子供達は札幌や都会へ出てしまう。どうみても夕張がモデルになっているなぁと思う。そんな過疎の町で起こるいろいろな事件とそれに対する町民の反応がリアルである。日本人の原型が描かれているように感じた。


うちの子が結婚しないので

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[題名]うちの子が結婚しないので
[著者]柿谷美雨
[発行]新潮社
[定価]630円
[発行日]2019/4/1

 老後の準備を考え始めた千賀子は、ふと一人娘の将来が心配になる。 28歳独身、彼氏の気配なし。自分たち親の死後、娘こそ孤独な老後を送るんじゃ・・・? 不安を抱えた千賀子は、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を知り参加することに。しかし嫁を家政婦扱いする年配の親、家の格の差で見下すセレブ親など、現実は厳しい。果たして娘の良縁は見つかるか。親婚活サバイバル小説!


 「親婚活」という話だけど、それって過保護すぎると思います。これから乗り越えなきゃいけないことが人生には山積しているのに、親がいろいろと手伝いすぎるのは心配ですねぇ。しかし結婚しない人が増えている今の時代ではやむを得ないことなのでしょうか。昔と違って、コンビニや家庭電化製品があれば一人でも暮らしていけるようになったことを喜ぶことはできないのでしょうか? 意外と難しい問題ですね。


スープ屋しずくの謎解き朝ごはん(4) 〜まだ見ぬ場所のブイヤベース〜

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[題名]スープ屋しずくの謎解き朝ごはん(4)
[著者]友井羊
[発行]宝島社
[定価]650円
[発行日]2018/12/20
累計33万部突破の人気シリーズ第4弾! 早朝にひっそりと営業しているスープ屋「しずく」には、今日もさまざまな悩みや謎が舞い込んでくる。店主の娘・露の同級生が金縛りに遭い、さらには母親に幽霊が憑いている!?「おばけがきえたあとにおやすみ」。カルガモのジビエをなぜか食べられない「野鳥の記憶は水の底に」。亡くなった大叔父が隠したらしいお宝を探す「大叔父の宝探し」。調理実習中に起きたスープ事件「まじわれば赤くなる」。理恵に転職の話が舞い込む!? 「私の選ぶ白い道」など、全5話。


謎を解きながら元気を与えてくれるスープ屋しずくの店長の麻野さん。こんなお店があったらいいですね。麻野さんと理恵さんは、今後どうなるのかな?


スープ屋しずくの謎解き朝ごはん(3) 〜想いを伝えるシチュー〜

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[題名]スープ屋しずくの謎解き朝ごはん(3)
[著者]友井羊
[発行]宝島社
[定価]650円
[発行日]2018/12/19
「スープ屋しずく」シリーズ第3弾です!

早朝にひっそりと営業している「スープ屋しずく」には、お客が抱えるさまざまな悩みや謎が舞い込んでくる。急に真っ黒に変色したジャガ芋の謎。入籍間近だったカップル客の結婚が延期になった謎と鉄鍋の関係。常連客の老人が亡くなり、彼の娘が生前の穏やかな暮らしぶりを聞きにやって来るも悲しむ、父子が抱える過去。そして麻野の亡くなった妻・静句の話を聞いて、とある気持ちが芽生えた理恵がとった行動とは・・・。いろいろあるけど、温かいスープが心と体に元気をくれる。


 シリーズ第三弾のサブタイトルは「想いを伝えるシチュー」。スープ屋しずくの店長の麻野は謎解きの名手で、お客さんの不思議な体験に対して的確に答えを出している。麻野にほのかに想いを寄せている常連客の理恵まで謎解きを始めた。麻野と理恵は一緒に調理器具を買いにいったり、麻野の娘の露と理恵は仲がよかったり、この二人はどうなるのかという謎を解いてほしいなぁ。


スープ屋しずくの謎解き朝ごはん(2)〜今日を迎えるためのポタージュ〜

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[題名]スープ屋しずくの謎解き朝ごはん(2)  〜今日を迎えるためのポタージュ〜
[著者]友井 羊
[発行]宝島社
[定価]650円
[発行日]2018/12/19
「思わずスープが食べたくなる」と評判のスープ・ミステリー、第2弾です!
東京のとある場所で、早朝のわずかな時間に、ひっそりと営業しているスープ屋しずく。
シェフ・麻野が毎朝日替わりのスープを提供している。
常連客である雑誌編集者の理恵は、新婚の上司・布美子の夫・克夫から
布美子の様子がおかしいと相談を受けて、麻野に相談すると、鮮やかな推理を繰り広げーー
ほか、理恵の初恋の人との再会や狩猟体験、スープが食べられなくなった引きこもりの少年など、
癒やされて元気が出る、全4話。


さわやかな店主が経営するさわやかなスープ屋しずく。上司の妊娠でさらに編集長代理の重責を担うことになった理恵の周りでおこる謎を店主が解き明かす。四話の「レンチェの秘密」は、一見スープ屋しずくとは無関係かな、と思うが途中から見事につながる。安心して読むことができるマイルドなミステリーである。


スープ屋しずくの謎解き朝ごはん

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[題名]スープ屋しずくの謎解き朝ごはん
[著者]友井 羊
[発行]宝島社
[定価]650円
[発行日]2018/12/19
店主の手作りスープが自慢のスープ屋「しずく」は、早朝にひっそり営業している。早朝出勤の途中に、ぐうぜん店を知ったOLの理恵は、すっかりしずくのスープの虜になる。理恵は最近、職場の対人関係がぎくしゃくし、ポーチの紛失事件も起こり、ストレスから体調を崩しがちに。店主でシェフの麻野は、そんな理恵の悩みを見抜き、ことの真相を解き明かしていく。心温まる連作ミステリー。


麻野暁店長のスープ屋しずくでは、正式な営業時間はランチとディナーだが、朝営業をひっそりと行っている。朝のスープは一種類だが、近くに勤めるOLたちから人気がある。実は店長の成育歴は複雑で、現在はシングルファーザーとして奮闘している。日常のちょっとした謎解きが得意な店長とそのお店の連作短編集。

盤上に死を描く

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[題名]盤上に死を描く
[著者]井上ねこ
[発行]宝島社
[定価]660円
[発行日]2019/2/20
第17回『このミステリーがすごい! 』大賞・優秀賞受賞作です。大賞史上最年長者が描くシニア連続殺人事件!

71歳、無職の植田ツネが殺された。手には将棋の「歩」を握らされ、ポケットには「銀」を入れられて。それから2週間後、75歳の高倉純江が殺された。遺体のそばには、「歩」があった。愛知県警捜査一課の女性刑事・水野優毅は、所轄の佐田とコンビを組んで捜査を進めていたが、再び事件が起こる。被害者に共通点が見いだせず、捜査は暗礁に乗り上げてしまった。そんななか水野は、あることに気づく・・・・・連続殺人事件の意外な繋がりが明らかになった瞬間、驚愕の真相が浮かび上がる。


連続殺人事件が起こり、現場にはなぜか将棋の駒が。そして殺人未遂事件も起こる。犯人の動機がわからない。それでも事件は続く。犯人からの挑戦状に苦戦する警察。女性刑事の執念の追跡が実るのか、、、、、

ところで、217ページの4行目の「衾」は「金」の誤植です。

最後の医者は雨上がりの空に君を願う(下)

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[題名]最後の医者は雨上がりの空に君を願う(下)
[著者]二宮敦人
[発行]TOブックス
[定価]540円
[発行日]2018/7/2
少年時代に入退院を繰り返し、ただ生きるだけの日々を過ごしていた桐子。だが、一人の末期癌患者との出会いが彼を変えた。奇しくも、その女性こそ幼き福原の母だった。彼女の命を賭けた願いとは? なぜ、人は絶望を前にしても諦めないのか? 再び、二人が「ある医者」との闘病に挑む時、涙の真実が明らかになる。流転する時を越え、受け継がれる命が希望の未来を生むーー読む者に生き方を問い直す、医療ドラマ第二弾。感動の完結編!


武蔵野七十字病院の副院長の福原雅和。彼の母は子宮体癌で、命と引き換えに彼を産んだ。父は現在武蔵野七十字病院の院長だが、父は仕事人間であり、家族としての絆がとても乏しい。そんな中で、父が認知症になり、主治医の桐子医師は会話をメモしノートを作成する。桐子医師は幼少期に身体が弱く入院歴があり、その時偶然に末期がんの福原の母と出会っていた。認知症の原因疾患に対して福原自身が父の手術をする。一度は拒んだ手術だったが、ノートを見てから気持ちが変わり自分で手術を行うようになった。家族の在り方を考えさせられる。


最後の医者は雨上がりの空に君を願う(上)

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[題名]最後の医者は雨上がりの空に君を願う(上)
[著者]二宮敦人
[発行]TOブックス
[定価]580円
[発行日]2018/7/2
「流されるままに生きればいい」。小さな診療所を始めた医者・桐子は患者に余命を受け入れる道もあると言い切る。一方、かつての同僚・福原は大病院で閑職に追いやられてもなお、患者の「延命」を諦めない。別々の道を歩む二人が、ある難病の恋人同士を前に再会を果たす時、それぞれに壮絶な過去が呼び覚まされるのだった。残された日々を懸命に生きる患者と医者の葛藤と闘いを描き、大反響を呼んだ医療ドラマ。衝撃の新章へ!


 病院の勤務医だった桐子医師は、自由診療だけの診療所をはじめた。一方、福原医師は父親と意見が合わずに閑職に追いやられていた。そんな二人が再会をするが、さてどうなることやら。第二章が途中で終わるのはちょっと不満。キリの良いところで区切って出版してほしいものである。


最後の医者は桜を見上げて君を想う

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[題名]最後の医者は桜を見上げて君を想う
[著者]二宮敦人
[発行]TOブックス
[定価]650円
[発行日]2018/9/3
あなたの余命は半年ですーーある病院で、医者・桐子は患者にそう告げた。死神と呼ばれる彼は、「死」を受け入れ、残りの日々を大切に生きる道もあると説く。だが、副院長・福原は奇跡を信じ最後まで「生」を諦めない。対立する二人が限られた時間の中で挑む戦いの結末とは? 究極の選択を前に、患者たちは何を決断できるのか? それぞれの生き様を通して描かれる、眩いほどの人生の光。息を呑む衝撃と感動の医療ドラマ誕生!


余命がわかった時にどうするのか? 医療における究極のテーマの一つである。「医療」ではなく「人生」のテーマなのかな。誰でも最期があり、最近では終活とも呼ばれている。何をどう決断するのか。答えはそう簡単ではなさそうだ。


九十九書店の地下には秘密のバーがある

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[題名]九十九書店の地下には秘密のバーがある
[著者]岡崎琢磨
[発行]角川春樹事務所
[定価]620円
[発行日]2018/11/18
訳あって入社二年で会社を辞め、自信をなくしていた長原佑。ある日訪れた書店で、謎めいた女性店主から“仕事を探しているなら、今夜この店にもう一度来て”と告げられる。再訪した佑が案内されたのは、書店の地下を改装した秘密のバー。そこで店主のトワコさんから言い渡された、思いがけない“仕事”とはー。夜ごと悩みを抱えた人が訪れる、小さな書店とバーの日々。


「珈琲店タレーランの事件簿」の著者の最新作。なかなか面白い設定である。昔からある九十九書店の地下にあるバーでの不思議な四つの話の連作短編集。バーの入口は昼間は書店のラックで隠されていてわからない。まさに「秘密のバー」なのだ。珈琲からカクテルに飲み物を変えての作品である。作中にいろいろな本が登場するのも面白い。第二弾を期待したい。


私が大好きな小説家を殺すまで

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[題名]私が大好きな小説家を殺すまで
[著者]斜線堂有紀
[発行]KADOKAWA
[定価]610円
[発行日]2018/10/25
突如失踪した人気小説家・遥川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった少女の存在があった。
遥川悠真の小説を愛する少女・幕居梓は、偶然彼に命を救われたことから奇妙な共生関係を結ぶことになる。しかし、遥川が小説を書けなくなったことで事態は一変する。梓は遥川を救う為に彼のゴーストライターになることを決意するがーー。才能を失った天才小説家と彼を救いたかった少女、そして迎える衝撃のラスト! なぜ梓は最愛の小説家を殺さなければならなかったのか?


奇妙な出会いでつながった二人。そして厳密には犯罪でもある奇妙な同居。その時点でミステリーです。遥川悠真の最後のプロットについての「それは小説なんかじゃありませんから。」と言い切る梓の一言。切ない物語です。


ツバキ文具店

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[題名]ツバキ文具店
[著者]小川 糸
[発行]幻冬舎
[定価]600円
[発行日]2018/08/05

鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙……。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。


「ツバキ文具店」というお店は文房具を売るだけでなく代書屋でもある。今でも代書屋はあるのでしょうか? 私は代書屋を利用したこともありませんし、どこにあるかも知りません。まぁそれはよいとして、いろいろな依頼をこなすのには、文章だけでなく、紙の材質や筆記用具の選択も大切だと知りました。そして今はなき祖母への手紙をしたためてエンディングです。ちょっと目がうるうるしてきました。


サイレント・ブレス

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[題名]サイレント・ブレス
[著者]南 杏子
[発行]幻冬舎
[定価]650円
[発行日]2018/7/25
大学病院の総合診療科から、「むさし訪問クリニック」への“左遷"を命じられた37歳の水戸倫子。そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門の訪問診療クリニックだった。命を助けるために医師になった倫子は、そこで様々な患者と出会い、治らない、死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。けれども、いくつもの死と、その死に秘められた切なすぎる“謎"を通して、人生の最期の日々を穏やかに送れるよう手助けすることも、大切な医療ではないかと気づいていく。そして、脳梗塞の後遺症で、もう意志の疎通がはかれない父の最期について考え、苦しみ、逡巡しながらも、大きな決断を下す。その「時」を、倫子と母親は、どう迎えるのか?


 自宅での看取りをテーマにした医療小説です。倫子は、いきなり在宅での看取りを行う医師になってしまいますが、経験を積んでいくうちに、施設に入れていた実父も自宅で看取るようになりました。いろいろと考えさせられる物語です。著者の略歴を見ると、大学の後輩でした。ますます応援しちゃいます!


夫の墓には入りません

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[題名]夫の墓には入りません
[著者]垣谷美雨
[発行]中央公論新社
[定価]680円
[発行日]2019/1/25

ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。“愛人”への送金、墓問題、介護の重圧・・・がんじがらめな夏葉子の日々を変えたのは、意外な人物と姻族関係終了届!? 婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る、人生逆転小説。


なかなか面白い。あっという間に読み終えてしまった。夏葉子が変な男にひっかかりそうになったのはご愛敬だが、自由になれてハッピーエンド! しかし子供がいたらどうなるのかな? 資産がたっぷりあればいいけど、そうでなければ自分で子供を養っていくしかない。預貯金は大切だな。


これは経費で落ちません!(5) 〜落としてください森若さん〜

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[題名]これは経費で落ちません!(5) 〜落としてください森若さん〜
[著者]青木祐子
[発行]集英社
[定価]550円
[発行日]2019/2/25
天天コーポレーション社員の悲喜交々の日常。経理部の佐々木真夕、営業部の山崎柊一、総務部の平松由香利……森若さんを取り巻く、一癖も二癖もある彼らの物語。

佐々木真夕が経理部に異動してきて一か月。異動直後にミスをしてからは、数字が恐くて仕方がない。そんな真夕のストレス発散を兼ねた趣味は、ビジュアル系バンドの追っかけだ。イチオシはCAROLINEのボーカル“アレッサンドロ”。追っかけ仲間からアレッサンドロも参加するという、複数バンドの合同打ち上げに誘われるけれど……?

<収録作>
「佐々木真夕 初恋アレッサンドロ」
「山崎柊一 カラークリスタル」
「平松由香利 ゾンビと嘘と魔法の笛」
「中島希梨香 それでもあたしは男っぽい女」
「田倉勇太郎 三十八歳の地図」


太陽君と沙名子さんとの恋のゆくえはどうなったのかが気になっていた。「これは(経費で)落ちません!」ですが「沙名子さんは落ちてしまった」のかと楽しみにしていましたが違いました。他の登場人物に焦点を当てた独立した短編五編です。個性的なキャラクターが魅力的ですね。

食堂のおばちゃん(5) 〜真夏の焼きそば〜

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[題名]食堂のおばちゃん(5) 〜真夏の焼きそば〜
[著者]山口恵以子
[発行]角川春樹事務所
[定価]600円
[発行日]2019/1/18

海老フライ、大根バター醤油、餡かけの茶碗蒸し、ニラ玉豆腐、ホウレン草と豚バラの酒鍋、焼きそば…。姑の一子と嫁の二三に、今や大きな戦力となった万里の三人で営む「はじめ食堂」は、今日も常連客の笑顔がいっぱい。そんなある日、二三の娘・要が、最近毎日のようにランチに現れる男性を見て「四和ビル爆破事件の逃亡犯に、そつくり」だと言う…。心も身体も幸せになる、続々重版の大人気人情食堂シリーズ、第五弾。文庫オリジナル。


楽しい楽しい下町の食堂シリーズも第五弾。バイトで働いている万里ももう三年。腕をあげてきた調理人が次に目指すのは調理師免許の獲得。20歳の彼女(?)もできたようだが、幼馴染の要との仲はどうなるのか?

ちどり亭にようこそ(4) 〜彗星の夜と幸福な日〜

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[題名]ちどり亭にようこそ(4) 〜彗星の夜と幸福な日〜
[著者]十三 湊
[発行]KADOKAWA
[定価]630円
[発行日]2018/11/24

おめでとう!ついに花柚さんが結婚!

 ちどり亭の店主・花柚と総一郎の結婚式まで、あと数ヶ月。平穏な日々が続くかと思われたある冬の日、意外な人物がちどり亭を訪れる。品のいい和服を着て、毅然とした印象のおばあさんーー総一郎の祖母・咲子だった。「バイトの彗太に、この店を継ぐだけの力があるか確認したい。その力がないと判断すれば、花柚に店をやめさせる」と言う咲子に、花柚は慌てる。しかし固い決意のもと、彗太は彼女ために一週間、お弁当を作ることになる・・・・・。大団円となるのか?


 やっとというか元の鞘に納まるというか、花柚が結婚した。相手はもちろん永谷総一郎である。うらやましいぞ、総一郎!総一郎から見た「【番外編】十年後の弁当」もお勧め!


ちどり亭にようこそ(3) 〜今朝もどこかでサンドイッチを〜

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[題名]ちどり亭にようこそ(3) 〜今朝もどこかでサンドイッチを〜
[著者]十三湊
[発行]KADOKAWA
[定価]630円
[発行日]2018/3/25

ちどり亭、閉店の危機?  救世主は現れるのか?
 京都は姉小路通沿いにこぢんまりと建つ仕出し弁当屋「ちどり亭」。その店主の花柚は、婚約者との結婚にともない、店を畳まなければならなくなる。しかしバイトの彗太が店を継ぎたいと申し出たことで、彼が大学を卒業するまでの二年間は、店を続けられることに。安堵したのもつかのま、花柚は祖父から「ただしオーナーも店主も辞めること」という条件を出される。名義とお金だけ貸してくれて、現在の店のやり方を守ってくれる人。そんな都合のいい人を果たして見つけられるものだろうか……。


 話が展開していきます。彗太と菜月の恋の行方はどうなるのか? 永谷総一郎の母や花柚の父が登場します。そしてなんと! 失踪していた花柚の兄の公篤もビックリの登場です。総一郎と公篤の対決はどうなるのか?  それにしても花柚は恥じらいのある、かわいらしい女性です。惚れちゃいそうです(笑)。

ちどり亭にようこそ(2) 〜夏の終わりのおくりもの〜

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[題名]ちどり亭にようこそ(2) 〜夏の終わりのおくりもの〜
[著者]十三湊
[発行]KADOKAWA
[定価]610円
[発行日]2018/7/25
いつも元気な店主・花柚が、小学生のとき以来だという風邪をひいて、寝込んでしまう。急きょピンチヒッターを頼むことになり、彼女が声をかけたのは、西陣で人気店を営んでいる松園というおじいさん。幼い頃から花柚を知っているという彼もまた、ひときわ美味しい料理を生み出す、個性的な人だったー。待望の第2巻も、絶品!!


永谷総一郎と花柚のかけあいも面白いし、花柚の父も登場してきました。他の登場人物も個性的でわかりやすい。おにぎりとおむすびの違いなど、涙あり笑いありのいい話しが続きますね。


ちどり亭にようこそ(1) 〜京都の小さなお弁当屋さん〜

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[題名]ちどり亭にようこそ(1) 〜京都の小さなお弁当屋さん〜
[著者]十三湊
[発行]KADOKAWA
[定価]610円
[発行日]2018/3/15
京都のお弁当屋を舞台に繰り広げられる美味しくて心温まる人情ドラマ!

 ここは、昔ながらの家屋が残る姉小路通沿いに、こぢんまりと建っている仕出し&弁当屋「ちどり亭」。店主の花柚さんは二十代半ばの美しい人で、なぜか毎週お見合いをしている。いつも残念な結果に終わるらしいんだけど、どうしてなんだ?「結婚したいんですか?」と尋ねると「お見合いがライフワークなの」と答える彼女。うーん、お茶目な人だ。
 そんな花柚さんが作る最高に美味しいお弁当は、とても人気で、花柚さんもバイトのぼくも毎日、朝から仕出しや弁当販売で大忙し。あ、いらっしゃいませ! どのお弁当にしますか?


 お見合いがライフワークという蒔岡花柚さんは24歳。許嫁のために小学生から料理を習い、今ではお弁当屋をやっているお嬢様である。元許嫁の永谷総一郎がお店にやってきた。二人は別々の伴侶を探すべくお見合いを重ねているが、どうなるのか?  またバイトの彗と菜月との恋の行方は?  この仕出し弁当屋ではいろいろなドラマがおこる。目次が「七十二候」で始まり季節感を出しているのもより京都らしくしている。


女たちの避難所

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[題名]女たちの避難所
[著者]柿谷美雨
[発行]新潮社
[定価]590円
[発行日]2017/7/1
九死に一生を得た福子は津波から助けた少年と、乳飲み子を抱えた遠乃は舅や義兄と、息子とはぐれたシングルマザーの渚は一人、避難所へ向かった。だがそこは、“絆”を盾に段ボールの仕切りも使わせない監視社会。男尊女卑が蔓延り、美しい遠乃は好奇の目の中、授乳もままならなかった。やがて虐げられた女たちは静かに怒り、立ち上がる。憤りで読む手が止まらぬ衝撃の震災小説。


 表題をみて「避難所」というのは抽象的な表現だと思いましたが、実際に読んでみると違いました。まさに東日本大震災後の避難所のことが描かれていました。ギャンブル狂で借金のある夫をもつ福子、バツイチで居酒屋を経営していることから息子がいじめられ不登校になった渚、夫が震災で亡くなり1歳の子どもとともに舅と義弟と暮らすことになりそうな遠乃。男女共同参画の時代ですが、以前からあった男尊女卑、女性蔑視の問題が震災を契機に鮮明になってきたようです。いろいろあって3人はなんとか東京へ脱出。つまりは東京が避難所になったのです。


あなたの人生、片づけます

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[題名]あなたの人生、片づけます
[著者]柿谷美雨
[発行]双葉社
[定価]648円
[発行日]2016/11/13
社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、ある一部屋だけを掃除する汚部屋主婦……。『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら手助けをしていく。この本を読んだら、きっとあなたも断捨離したくなる!


 タイトルからすると終活に関連する内容なのかなあとも思ってしまうが、実は「片付け屋」の大庭十萬里の事件簿である。部屋を片付けられない人々がおり、当事者以外の関係者(親、娘、義母など)から十萬里への依頼がある。当事者は何も困っていないのである。十萬里が自ら部屋を片付けるのではなく、片付け方法を教えるのだが、それ以外にそのような状況を作り出した人の心を片付けているのである。

ファミリー・レス

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[題名]ファミリー・レス
[著者]奥田亜希子
[発行]KADOKAWA
[定価]640円
[発行日]2018/10/25

「家族か、他人か、互いに好きなほうを選ぼうか」姉と絶縁しシェアハウス暮らしのOL。愛する妻の親族に興味を持てない画家。未来を考えられないせいで離婚された男。突然曾祖母と同居することになった中学生。姉の忘れ形見とほんとうの母娘になりたい女教師。そして婚約破棄をして自暴自棄の女。何かが欠けた6人の男女は、家族と呼ぶには遠く他人と呼ぶには近すぎる存在に救われるーあなたの心を揺さぶる連作短編集。


家族をテーマにした6編の連作短編集。決してファミリー・レストランの話ではない(笑)。「家族とは?」というよりも「何が正しい家族なのか?」というテーマかな。「いちでもなく、さんでもなくて」というタイトルの意味がわかった時にはしんみりした。どの作品も切ない思いに心が揺さぶられる。改めて自分の家族に感謝したい。


老乱

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[題名]老乱
[著者]久坂部 羊
[発行]朝日新聞出版
[定価]1,836円
[発行日]2016/11/30
在宅医療を知る医師でもある著者が描く迫力満点の認知症小説。老い衰える不安をかかえる老人、介護の負担でつぶれそうな家族、二つの視点から、やっと見えてきた親と子の幸せとは? 現実とリンクした情報満載の新しい認知症介護の物語。医師、家族、認知症の本人のそれぞれの切実な“不都合な"真実を追いながら、最後にはひと筋の明るいあたたかさのある感動の長篇小説。 著者は再発したがん患者と万策尽きた医師との深い葛藤をえがいた『悪医』で日本医療小説大賞を受賞している。


「介護がうまくいかない最大の原因は”ご家族が認知症を治したいと思うこと”なんです。」と言われてもなかなか理解できない。しかしこれが認知症介護の真実である。まさに不都合の真実がここにもあるのだ。「認知症を受け入れて肩の力を抜くことが大事なのです。」であるが、そこの境地に行けるかどうか? 認知症は治らないし、進行する病いであることを知らないと、介護していても感謝されず、介護虐待につながる可能性が高い。認知症高齢者がこれから急増する我が国の避けては通れない大問題が小説になった。


地震と独身

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[題名]地震と独身
[著者]酒井順子
[発行]新潮社
[定価]680円
[発行日]2016/9/1
2011年3月11日以降、震災をめぐる家族の物語は様々な形で語られてきた。一方で、あまり聞こえてこない独身者の声。地震は彼らにどんな影響を与えたのか?既婚者に代わり必死で働いた人、故郷の東北に戻った人、ボランティアに身を捧げた人、結婚を決めた人…。被災地を訪れ、独身者たちとの対話を重ねて見えてきた、「個」として生きる人々の多様な姿と、新たなつながりの可能性。


 まだまだ強く記憶に残る東日本大震災。大津波が街を飲み込むあの映像を私は生涯忘れられないことだろう。そんな大災害を独身者の側の話をまとめた本。ドキュメンタリーである。酒井順子氏も独身なので、このような企画になったのであろう。2014年に単行本で出版されたが、文庫化された時には、何人かに再訪しておりその様子も記されている。身の軽い独身者がいかにがんばって、どのようにかかわって、その結果どうなったのか、詳細に記されている。






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