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食堂のおばちゃん4 ふたりの花見弁当

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[題名]食堂のおばちゃん4 ふたりの花見弁当
[著者]山口恵以子
[発行]角川春樹事務所
[定価]600円
[発行日]2018/8/18
「あら、牡蠣と白菜のクリーム煮ですって、美味しそ~」
「あたしは、メンチカツ定食」──姑の一子と嫁の二三に手伝いの万里の三人で営む
「はじめ食堂」は、今日も常連客で大にぎわい。
そんなある日、常連のひとり三原が、一子たちをお花見に招待したいという。
三原は元帝都ホテルの社長で、十年程前に妻を亡くして、佃のタワーマンションに一人住まい。
一子は家族と親しい人を誘って出かけるが……。
心温まる料理と人情で大人気の「食堂のおばちゃん」シリーズ、第四弾。


下町の雰囲気がよくわかる食堂もの連載の第四弾。第四話のふたりの花見弁当や第五話のサスペンスなあんみつが印象に残っています。第五弾が待ち通しいです。


食堂のおばちゃん3 愛は味噌汁

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[題名]食堂のおばちゃん3 愛は味噌汁
[著者]山口恵以子
[発行]角川春樹事務所
[定価]600円
[発行日]2018/8/18
オムレツ、エビフライ、豚汁、ぶり大根、麻婆ナス、鯛茶漬け、ゴーヤチャンプルー…昼は定食屋で夜は居酒屋。姑の一子と嫁の二三が仲良く営んでおり、そこにアルバイトの万里が加わってはや二年。美味しくて財布にも優しい佃の「はじめ食堂」は常連客の笑い声が絶えない。新しいお客さんがカラオケバトルで優勝したり、常連客の後藤に騒動が持ち上がったり、一子たちがはとバスの夜の観光ツアーに出かけたりー「はじめ食堂」は、賑やかで温かくお客さんたちを迎えてくれる。


「食堂のおばちゃん」シリーズの三作目です。短編5話の連作ですが、第4話の「辛子レンコン危機一髪」が印象に残りました。食中毒の疑いをかけられてしまったのですが、その対応が見事です。危機管理のお手本です。ボクシングや水球や体操などの団体のお偉いさんに読ませたいくらいです。ほのぼのとする出会いがいいですね。


これは経費で落ちません!4

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[題名]これは経費で落ちません!4
[著者]青木祐子
[発行]集英社
[定価]550円
[発行日]2018/6/26
外資系企業から転職してきた、経理部の新入社員・麻吹美華は、思ったことをなんでも率直にものを言う。オブラートに包むということがない。おかげで波風立てずに会社員生活を送りたい沙名子は、気苦労が絶えない。私生活では太陽と正式に付き合い始めたものの、初めての恋愛にペースを乱され戸惑い気味。そんなときも、面倒事は遠慮などしてくれない。とある厄介事が無事解決したと思った直後、沙名子はよく知る社員同士の不倫現場を目撃してしまって……?


 転職してきた麻吹美華が引き起こす騒動も面白いですね。そして太陽との恋愛も興味津々です。続作に期待しています。


これは経費で落ちません!3

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[題名]これは経費で落ちません!3
[著者]青木祐子
[発行]集英社
[定価]550円
[発行日]2017/10/25
森若沙名子、28歳。経理一筋6年目。仕事とプライベートはきっちり分けたいと思っている。そんな沙名子に、広報課の室田千晶が相談があると言ってきた。千晶は化粧品会社から転職してきた契約社員で、好感が持てるいい子だ。千晶が来てからは、ショールームも飾り付けられ来客も増えた。しかし彼女は、社内で浮いている。一部女子社員からは嫌われてさえいて…?


経理をめぐる社内ミステリーの名探偵のような森若さん。三話のクリスマスイベントでは特にその名探偵ぶりが発揮されている。会社の内外での人間関係のもつれやねじれがまるでドラマのようである。


ビブリア古書堂の事件手帖 〜扉子と不思議な客人たち〜

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[題名]ビブリア古書堂の事件手帖 〜扉子と不思議な客人たち〜
[著者]三上 延
[発行]KADOKAWA
[定価]610円
[発行日]2018/9/22
驚異のミリオンセラー『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズ最新刊

ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。その店主は古本屋のイメージに合わない、きれいな女性だ。そしてその傍らには、女店主にそっくりな少女の姿があった--。
女店主は少女へ、静かに語り聞かせる。一冊の古書から紐解かれる不思議な客人たちの話を。古い本に詰まっている、絆と秘密の物語を。
人から人へと受け継がれる本の記憶。その扉が今再び開かれる。


ビブリアの続編が登場しました。7年ほど経過した設定です。その間に栞子さんと大輔君が結婚して扉子さんという娘さんが生まれています。栞子さんが扉子さんに本にまつわるいろいろな話(事件)を語るという展開です。あっという間に読み終えてしまいました。さらなる続編に期待大です。



これは経費で落ちません!2

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[題名]これは経費で落ちません!2
[著者]青木祐子
[発行]集英社
[定価]550円
[発行日]2017/10/18
経理部の森若沙名子、27歳。多くの領収書を処理する沙名子には、社内の色々な人間関係が見えてくる。周囲に与えた分以上のことは期待せず、されず、精神的にも経済的にもイーブンでいることを大切にする沙名子は、他人の面倒ごとにはかかわりたくないのだけど、時には巻き込まれることも。ブランド服、コーヒーメーカー、長期出張……それは本当に必要なものですか?


普通の会社ではよくあることなのかわかりませんが、実際にありそうな内容です。洞察力の鋭い沙名子さんに睨まれては一巻の終わりです(笑)。天真爛漫な太陽君とはお似合いだと思います。


オカマだけどOLやってます。完全版

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[題名]オカマだけどOLやってます。完全版
[著者]能町みね子
[発行]文藝春秋
[定価]657円
[発行日]2009/8/10
能町みね子、2×歳。都内の某会社でOLとして働き始めて3年、実はまだ「チン子」がついています。会社の人は誰もそのことを知りません……。OLとして入社した職場では、「顔のわりに声低いよね」と最初に言われ、男性社員が重い荷物を持ってくれることに驚く。 女子の呪文をつかえるかに心を砕き、同僚女子と群れるか群れないか迷い、合コンで撃沈!? かわいい女の子に恋したこともある(! )オトコ時代について、恋愛のお話、ネクタイ着用の男性社員として就職した経験、誰にも秘密のドキドキOL生活など、大人気脱力系イラストエッセイ本『オカマだけどOLやってます。』シリーズを再構成し、一冊にまとめた完全版。自らを「性同一障害」ではなく「オカマ」と呼ぶ著者の、とにかく面白く、ときに切ないエッセイです。


なんとこれもブログ仲間の「いなか仁」さんから送られてきたもの。能町みね子ファンになってしまったのかな(笑)

オカマになる前の学生時代(もちろん男だが外見は女らしかった)、男としての社会人時代、オカマに目覚めたOL時代(身体は男)、そして女への変身の頃、オカマになってからのこと、などが数多くのエピソードを交えて語られています。個人的にはよくわからないことが多いのですが(よく理解できてたらオカマに近いってことか?)、人はいろいろなんですね。一般的には東京大学卒業ってだけで羨ましいと思われるのですが。


老後の資金がありません

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[題名]老後の資金がありません
[著者]垣谷美雨
[発行]中央公論新社
[定価]640円
[発行日]2018/6/30
しっかり貯金して老後の備えは万全だったわが家に、突然金難がふりかかる! 後藤篤子は悩んでいた。娘が派手婚を予定しており、なんと600万円もかかるという。折も折、夫の父が亡くなり、葬式代と姑の生活費の負担が発生、さらには夫婦ともに職を失い、1200万円の老後資金はみるみる減ってゆく。家族の諸事情に振り回されつつもやりくりする篤子の奮闘は報われるのか?普通の主婦ががんばる傑作長編。


笑い事ではありません。小説なのですが、実際にありそうな話です。娘の結婚式ですから、やはり新郎の実家もあるのであまり手を抜けませんね。舅の葬式に関しても、篤子は夫と義妹に気兼ねしてしまいます。そして夫婦ともにダブルリストラ。不幸の追い打ちです。義母が予想に反して、楽しい人だったのは篤子にとってはよかったですね。自分のことを考えても、葬式に関しては、戒名などの無駄な出費は大幅に削ってもらってかまいません。


余命10年

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[題名]余命10年
[著者]小坂流加
[発行]文芸社
[定価]670円
[発行日]2017/5/15
死ぬ前って、もっとワガママできると思ってた。
二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。
笑顔でいなければ周りが追いつめられる。
何かをはじめても志半ばで諦めならなくてはならない。
未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。
そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。
衝撃の結末、涙よりせつないラブストーリー。


ライトノベルズにしては濃い内容の小説です。
それもそのはず、2007年6月に刊行された単行本「余命10年」を大幅に加筆・修正し、2017年5月に文庫化されたのが本書です。そして著者は2017年2月になんと亡くなっているのです。まさに「10年」なのです。
主人公の不治の病である8文字の難病は原発性肺高血圧症であろうと思われますが、おそらく著者もその病気だったのではないでしょうか?
心からご冥福をお祈り申し上げます。


食堂のおばちゃん2 恋するハンバーグ

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[題名]食堂のおばちゃん2 恋するハンバーグ
[著者]山口恵以子
[発行]角川春樹事務所
[定価]640円
[発行日]2017/6/28
ほっとする美味しさと人の温もり。下町の小さな洋食屋物語。


下町にある常連客に愛される定食屋「はじめ食堂」で繰り広げられる人情話です。六話の短編集ですが、どれもこれも実際にありそうな話です。安心して楽しめることができます。近所にこんな定食屋があったらなぁ。


食堂のおばちゃん

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[題名]食堂のおばちゃん
[著者]山口恵以子
[発行]角川春樹事務所
[定価]648円
[発行日]2017/5/18
焼き魚、チキン南蛮、トンカツ、コロッケ、おでん、オムライス、ポテトサラダ、中華風冷や奴…。佃にある「はじめ食堂」は、昼は定食屋、夜は居酒屋を兼ねており、姑の一子と嫁の二三が、仲良く店を切り盛りしている。心と身体と財布に優しい「はじめ食堂」でお腹一杯になれば、明日の元気がわいてくる。テレビ・雑誌などの各メディアで話題となり、続々重版した、元・食堂のおばちゃんが描く、人情食堂小説。


常連客に愛される定食屋の「はじめ食堂」。夜も居酒屋として常連客でにぎわっている。といっても80歳代の一子さんと50歳代の二三さんの嫁姑の二人だけで担っている。いろいろなお客さんが繰り広げる人情ものの短編集。
近所にこんな定食屋があったらずっと通ってしまいそうだ。


冷蔵庫を抱きしめて

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[題名]冷蔵庫を抱きしめて
[著者]荻原 浩
[発行]新潮社
[定価]680円
[発行日]2017/10/1
あっちもこっちも不完全。そんなあなたが愛おしい。傷んだ心に効く8つのエール! 短編の名手の本領発揮! 幸せなはずの新婚生活で摂食障害がぶり返した。原因不明の病に、たった一人で向き合う直子を照らすのは(表題作)。DV男から幼い娘を守るため、平凡な母親がボクサーに。生きる力湧き上る大人のスポ根小説(「ヒット・アンド・アウェイ」)。短編小説の名手が、ありふれた日常に訪れる奇跡のような一瞬を描く。名付けようのない苦しみを抱えた現代人の心を解き放つ、花も実もある 8 つのエール。


短編集のおもしろさが溢れています。ただしもう少し長い(中編)ほうが言いたいことが伝わったような気がします。


これは経費で落ちません!

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[題名]これは経費で落ちません!
[著者]青木祐子
[発行]集英社
[定価]594円
[発行日]2017/10/18
森若沙名子、27歳、彼氏なし。入社以来、経理一筋。きっちりとした労働と、適正な給料。過剰なものも足りないものもない、完璧な生活をおくっている、はずだった。最近、そんな気配のなかった同期に恋人ができてしまい、少し迷いが生じている。ある日、営業部のエース・山田太陽が持ち込んだ領収書には「4800円、たこ焼き代」。経理からは社内の人間模様が見えてくる?


まじめな性格の経理部の森若沙名子、27歳。こんな女性は愛おしく感じます。そんなOLの周りで起こる小さな事件がちりばめられています。安心して楽しめる本です。


ルール

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[題名]ルール
[著者]堂場瞬一
[発行]実業之日本社
[定価]750円
[発行日]2017/10/15
オリンピック王者の犯した「罪」とはーー金メダルの“闇”に新聞記者が迫る!! クロスカントリースキー選手・竜神真人が現役復帰した。二大会連続で五輪金メダルを獲得、「クロスカントリースキー」というマイナースポーツの地位を引き上げ、国民的英雄と崇められ、竜神は一度引退した。彼の評伝執筆に取り組む新聞記者で、旧友の杉本直樹は、復帰の真意を探って取材を重ねるうち、ある疑念を抱く。竜神は“致命的なルール違反”を犯したのではないかーー。記者の使命と友情の狭間で、杉本は真実に迫るが……。「一見華やかな世界のようでありながら、満ち足りた環境にある選手は一部に過ぎない。その陰には競技環境を変えたい、競技の地位を引き上げたい、自らのために、そして使命感とともに大会に挑む選手たちがたくさんいる。選手を取材してきた立場からは『ルール』にある竜神の足跡、胸中は、選手たちの内面にたしかに触れているように感じられた。どのような思いで試合に挑むのか、読んだあとには選手を、試合を観る目も変わってくるのではないか。」ーー解説・松原孝臣氏(スポーツライター)、激賞!


オリンピックで金メダルを獲得して一度引退。「やり残したことがある」という理由で、クロスカントリースキー競技に現役復帰した竜神真人。その理由が今ひとつはっきりしない。それでも堂場瞬一のスポーツ小説はいつも引き込まれてします。


独走

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[題名]独走
[著者]堂場瞬一
[発行]実業之日本社
[定価]800円
[発行日]2016/12/15
国家に管理・育成されるアスリートの苦悩。オリンピック柔道金メダルを花道に引退した沢居弘人は、スポーツ省から特別強化指定選手「SA」の高校生・仲島雄平のサポートを命じられる。陸上長距離で日本記録を更新する反面、メンタルが弱い仲島の意識改革が狙いだった。次回五輪での金メダル倍増計画を国策に掲げ、アスリートを管理育成する体制に違和感を覚えながら、仲島は練習に励むが…。


スポーツ省に管理されるエリートアスリートの苦悩が描かれている。環境はいいのだが、閉塞感から抜け出せない。スポーツはもっとシンプルな個人の競技ではないのか? なぜ国家なのか? 2020年の東京オリンピックを二年後に迎える我が国にも問題を提起。個人的な望みだが、解説は玉木正之氏に担当して欲しかった。



リピート

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[題名]リピート
[著者]乾 くるみ
[発行]文藝春秋
[定価]950円
[発行日]2007/11/10
もし、現在の記憶を持ったまま十カ月前の自分に戻れるとしたらーー。この夢のような「リピート」に成功し、人生の「やり直し」に臨もうとしている、年齢も職業もバラバラの十人の男女。彼らは一人、また一人と、次々と不審な死を遂げていきます。誰が「リピーター」を殺しているのか?家族にも警察にも相談できないまま、独自の捜査を行う彼らが辿りついた衝撃の真相とはーー。ミステリ界の鬼才が、永遠の名作『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』に挑んだ傑作の登場です。


現在の記憶を持ったまま10ヶ月前に戻れるので、競馬や競輪などのギャンブルで確実に稼げることになる。それだけでなく、人間関係などもうまく行くはずだ。ーーーーーしかし、うまくいかないのだ。わかりすぎるので先のことを考えすぎてしまうのかもしれない。それだけでなく仲間が次々と死んでしまう。次は自分なのか? という不安とも戦うことになる。それでも、一度でいいから10ヶ月前に戻ってみたいなぁ(笑)   (ちなみにドラマは見ていません)



結婚相手は抽選で

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[題名]結婚相手は抽選で
[著者]垣谷美雨
[発行]双葉社
[定価]660円
[発行日]2014/6/15
少子化対策のため「抽選見合い結婚法」が施行されることになった。相手が気に入らない場合は断ることができるが、三回パスしたらテロ撲滅隊送りになる。だが、この強制的な見合いに、モテないオタク青年は万々歳、田舎で母親と地味に暮らす看護師は、チャンスとばかりに単身東京へ。慌てて恋人に結婚を迫るも、あっさりかわされてしまう女性もいて…。それぞれのお見合い事情をコミカルかつ、ハートウォーミングに描いた長編小説。


 少子化対策のために施行された「抽選見合い結婚法」。なかなか面白い制度ですね。昔は、きっと結婚しないと生活できないような状況だったのでしょう。今は、コンビニもあるし、カップ麺もあるし、コインランドリーもあるし、スーパーも遅くまでやっているし、家電も進歩したしで、一人でも生活できる世の中になってきました。これが原因なのだと思います。まぁ現実離れした「抽選見合い結婚法」の結末はどうなるのか、興味深い展開の小説です。


後悔病棟

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[題名]後悔病棟
[著者]垣谷美雨
[発行]小学館
[定価]745円
[発行日]2017/4/11
「過去に戻れる聴診器」を使ってみたら… 。33歳の医師・早坂ルミ子は末期のがん患者を診ているが、「患者の気持ちがわからない女医」というレッテルを貼られ、悩んでいる。ある日、ルミ子は病院の中庭で不思議な聴診器を拾う。その聴診器を胸に当てると、患者の心の”後悔”が聞こえてくるのだ。「過去に戻って、もう一度、人生をやり直したい」聴診器の力を借りて、”もうひとつの人生”の扉を開けた患者たちが見たものはーー!?

●dreamーー千木良小都子(33歳)   母は大女優。「芸能界デビュー」の夢を諦めきれなくて…
●familyーー日向慶一(37歳)   俺はもうすぐ死ぬというのに、なぜ妻は金の話ばかりするのか。
●marriageーー雪村千登勢(76歳)   娘の幸せを奪ったのは私だ。結婚に反対したから、46歳の今も独り身で…
●friendーー八重樫光司(45歳)   中三の時の、爽子をめぐるあの”事件”。俺が罪をかぶるべきだった。

この世の中の誰もが、「長生き」することを前提に生きている。もしも、この歳で死ぬことを知っていたら…。家族、結婚、夢、友情。女性から圧倒的な支持を受ける著者が描くヒューマン・ドラマ!!


心の声が聞こえる聴診器を拾った女医ルミ子。彼女が主治医の末期がん患者、その心の声が聞こえ、さらに聴診器を胸にあてている間、その患者は自分自身の人生をやり直すことができるというのだ。しかし、結局やりなおしても大した違いはないことがわかる。つまり自分の今の人生の選択を信じようということだ。ポジティブシンキングで生きようというメッセージが聞こえてくるようだ。


七十歳死亡法案、可決

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[題名]七十歳死亡法案、可決
[著者]垣谷美雨
[発行]幻冬社
[定価]648円
[発行日]2015/7/30
高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法案」を強行採決。施行まであと二年、宝田東洋子は喜びを噛み締めていた。我儘放題の義母の介護に追われた十五年間。能天気な夫、引きこもりの息子、無関心な娘と家族はみな勝手ばかり。「やっとお義母さんが死んでくれる………」   東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて……。すぐそこに迫る日本の危機を生々しく描いた衝撃作!


 高齢者が多すぎて日本が経済的に成り立たなっている。長生きすることが幸せなのか? そんな命題を投げかける本である。馬飼野総理大臣率いる政府は「七十歳死亡法案」を強行採決した。七十歳を超えて生きることはできなくなる。老人ホームは減るだろうなぁ、病院も減ることだろう。年金なんて少ししか必要なくなる。介護保険も必要か? いろいろと社会に大きな変化が現れてくることだろう。その前に家族はどうなる、家族は。そんな家族の物語。発想は奇想天外だけど、なかなか深い内容の本。最後にはオチもあるので安心して読むことができる。


泡沫日記

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[題名]泡沫日記
[著者]酒井順子
[発行]集英社
[定価]518円
[発行日]2016/6/23
初体験。それは若者だけのものではなく、中年期は“初体験ラッシュの第2ステージ”なのだ。自分の心身の衰えのみならず、親の死、祖母の介護など老いにまつわるものから、初めて行く国、初めて乗る列車、EXILEのコンサートなど未知の世界が広がるものまで。そして、あの東日本大震災と、その後の日々…。次々起きる初体験に戸惑いながら対応し、順応していく日日の日記風共感エッセイ。


 「人生後半の初体験」に関するエッセイ。初めての弔辞をきっかけに実感した人生後半の初体験は、老いや死と密接な関係を持っている。目次をみると、地震、節電、白髪、四十五歳、福島、介護などが並んでいる。いつもの酒井節は健在です。


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ワン・モア

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[題名]ワン・モア
[著者]桜木紫乃
[発行]角川書店
[定価]518円
[発行日]2015/1/25
安楽死事件を起こして離島にとばされてきた女医の美和と、オリンピック予選の大舞台から転落した元競泳選手の昴。月明かりの晩、よるべなさだけを持ち寄って躰を重ねる男と女は、まるで夜の海に漂うくらげー。同じ頃、美和の同級生の鈴音は余命宣告を受けていて…どうしようもない淋しさにひりつく心。人肌のぬくもりにいっときの慰めを求め、切実に生きようともがく人々に温かなまなざしを投げかける、再生の物語。


2011年発行の単行本の文庫化されたもの。「死」をめぐる様々な出来事が、短編の連作として描かれている。人と人との依存と別離など、心の隙間を表した桜木ワールド炸裂。


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家族写真

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[題名]家族写真
[著者]荻原 浩
[発行]講談社
[定価]691円
[発行日]2016/8/1
ちっちゃい赤ん坊だった準子が嫁に行くんだぞーー男手一つで育てた娘を嫁がせる「結婚しようよ」。あの主人公が同年代の54歳と知って愕然とする「磯野波平を探して」。もはや見ないふりできない肥満解消のため家族でダイエットに励む「肉村さん一家176kg」他。短編の名手による、笑って泣ける7つの家族の物語。


身近なテーマの7編の短編集です。どれも「あるある」って感じの内容です。表題作の「家族写真」は家族ならではの難しさと、家族の良さが描かれており、とても考えさせられました。


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夫以外

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[題名]夫以外
[著者]新津きよみ
[発行]実業之日本社
[定価]640円
[発行日]2016/4/15
夫が急死した40代女性。子もなく、未亡人となった彼女は、遺産相続人となった亡夫の甥に心ときめいてしまい…(「夢の中」)。共通の趣味をもった男友達がきっかけで離婚された女性が、子連れで実家へ戻ると、父の再婚話が待っていた(「セカンドパートナー」)など、大人の女たちの日常が舞台となるミステリー。驚きのラストが読ませる全6編。


 タイトルに驚かされますが、家族関係・人間関係をテーマにした短編集です。同じ家族でもお互いに気持ちがわからないこともあるのに、他人ならなおさらです。と思いたいのですが、実は家族や親戚は他人以上に利害関係が強く、言葉と気持ちが一致せずコミュニケーションがとりづらい時もあります。難しく考えると難しいですね。Take it easy!がいいのかもしれません。


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小説の神様

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[題名]小説の神様
[著者]相沢沙呼
[発行]講談社
[定価]842円
[発行日]2016/7/28
いつか誰かが泣かないですむように、今は君のために物語を綴ろう。僕は小説の主人公になり得ない人間だ。学生で作家デビューしたものの、発表した作品は酷評され売り上げも振るわない……。物語を紡ぐ意味を見失った僕の前に現れた、同い年の人気作家・小余綾詩凪。二人で小説を合作するうち、僕は彼女の秘密に気がつく。彼女の言う“小説の神様”とは? そして合作の行方は? 書くことでしか進めない、不器用な僕たちの先の見えない青春!


 2人の高校生作家。男と女で、それもクラスメート。紆余曲折あったが、2人で物語を編んでいく。小説には人の心を動かす力があるのかないのか、小説の神様が見えるのか見えないのか。共に作家である2人がどうして一緒に物語を編んでいかなければならないのか。そこにはある理由があった。

「どうしてみんな本を読んでまで泣きたいのだろう?」
「違うんだ。そもそも、小説っていうのは、泣かないために読むんだよ。」


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下に見る人

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[題名]下に見る人
[著者]酒井順子
[発行]KADOKAWA
[定価]605円
[発行日]2016/1/25
人が集えば必ず生まれる序列に区別、差別にいじめ。そして我々の心に芽生えるのは「上から目線」ではなく、「人を下に見たい」という欲求! 誰もが無意識に持つその心理と社会の闇を、自らの体験と差別的感情を露わにし、酒井順子が徹底的に掘り下げる。小学校時代に級友につけたあだ名の話、学歴、センス、容姿、仕事、収入、モテ度、結婚ー今まで誰も気がつかなかった人間の本音の本音に斬り込む意欲作。


 酒井順子さんはよくいろいろなことに気がつくなぁ。すごい洞察力だなぁ。感嘆するばかりだ。でも日本語って考えてみれば、尊敬語や謙譲語や丁寧語の区別があるのは、上下関係に敏感だったのかなぁ。うん、そんな気もしてきた。まぁ、気楽に読め、楽しく読める本には間違いなし。


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ランクA病院の愉悦

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[題名]ランクA病院の愉悦
[著者]海堂 尊
[発行]新潮社
[定価]529円
[発行日]2016/6/1
とんでもない医療格差が出現した近未来の日本。売れない作家の終田(ついた)千粒(せんりゅう)は「ランクC病院」で銀行のATMに似たロボットの診察しか受けられない。そんな彼に「ランクA病院」への潜入取材が舞い込む表題作。“日本一の健康優良児”を目指す国家プロジェクトに選ばれた男の悲喜劇「健康増進モデル事業」など、奇抜な着想で医療の未来を映し出す傑作短篇集。『ガンコロリン』改題


現役の医師だけに、医療の本質を鋭くついた作品たち。未来の医療はこんなことになるかも知れないという恐れさえある。


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珈琲店タレーランの事件簿5

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[題名]珈琲店タレーランの事件簿5
[著者]岡崎琢磨
[発行]宝島社
[定価]713円
[発行日]2016/12/30
アオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった女性・眞子。11年ぶりに偶然の再会を果たした初恋の彼女は、なにか悩みを抱えているようだった。後ろめたさを覚えながらも、アオヤマは眞子とともに珈琲店“タレーラン”を訪れ、女性バリスタ・切間美星に引き合わせるが…。眞子に隠された秘密を解く鍵はーーー源氏物語。王朝物語ゆかりの地を舞台に、美星の推理が冴えわたる!


 珈琲店タレーランのバリスタの切間美星の前に、アオヤマの初恋の人らしき小島眞子(神崎眞子)なる人物が現れる。年上だけど、ちょっと夢を見る乙女な感じで、源氏物語に精通している眞子に振り回されるアオヤマに対して、美星の推理は相変わらずの鋭さである。まさにスリルとサスペンスで十分に楽しめました。ただしクライマックスはちょっと現実離れしているのが残念。


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下戸は勘定に入れません

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[題名]下戸は勘定に入れません
[著者]西澤保彦
[発行]中央公論新社
[定価]734円
[発行日]2016/8/25
大学で教鞭をとる古徳先生はバツイチ・独身の50歳。人生に疲れ、酔って死ねれば本望とウイスキー片手に夜道を歩き始めたが、偶然、旧友・早稲本と出会ってしまう。いまや堂々たる実業家のこの男は、かつて古徳の恋人を奪って結婚したのだった。気まずさに逃げようとする古徳だが、早稲本の誘いを断りきれず、豪邸のホームバーで杯を傾けることに。やがて、酔った2人は28年前の晩へとタイムスリップしてしまう。 条件が揃うと、酒の相手を道連れに時間をさかのぼってしまう古徳先生。はたして失った恋の秘密を解き明かすことができるのか?池上冬樹氏、大森望氏、宇田川拓也氏、関口苑生氏など、ミステリ界が驚愕! 酒×SF×ロジック、西澤保彦の真骨頂が発揮された傑作ミステリ、待望の文庫化。


タイムトリップのミステリーです。なんだか最初は狐につままれた感じがしますが、その精緻なトリックにびっくりします。しかし、一緒に酒を呑むと過去にタイムトリップするといった発想がどこからくるのでしょうね。


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がん消滅の罠   完全寛解の謎

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[題名]がん消滅の罠   完全寛解の謎
[著者]岩木一麻
[発行]宝島社
[定価]1,490円
[発行日]2017/2/28
日本がんセンター呼吸器内科の医師・夏目は、生命保険会社に勤務する森川から、不正受給の可能性があると指摘を受けた。夏目から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金3千万円を受け取った後も生存しており、それどころか、その後に病巣が綺麗に消え去っているというのだ。同様の保険支払いが4例立て続けに起きている。不審を抱いた夏目は、変わり者の友人で、同じくがんセンター勤務の羽島とともに、調査を始める。一方、がんを患った有力者たちから支持を受けていたのは、夏目の恩師・西條が理事長を務める湾岸医療センター病院だった。その病院は、がんの早期発見・治療を得意とし、もし再発した場合もがんを完全寛解に導くという病院。がんが完全に消失完治するのか? いったい、がん治療の世界で何が起こっているのだろうかー。


 医学的要素とミステリーの要素がたっぷりつまった傑作です。「このミステリーがすごい」大賞の大賞受賞作だけのことはあります。最後の最後まで驚かされます。


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ビブリア古書堂の事件手帖7 〜栞子さんと果てない舞台〜

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[題名]ビブリア古書堂の事件手帖7 〜栞子さんと果てない舞台〜
[著者]三上 延
[発行]メディアワークス(KADOKAWA)
[定価]702円
[発行日]2017/2/25
ビブリア古書堂に迫る影。太宰治自家用の『晩年』をめぐり、取り引きに訪れた老獪な道具商の男。彼はある一冊の古書を残していく。奇妙な縁に導かれ、対峙することになった劇作家ウィリアム・シェイクスピアの古書と謎多き仕掛け。青年店員と美しき女店主は、彼女の祖父によって張り巡らされていた巧妙な罠へと嵌っていくのだった…。人から人へと受け継がれる古書と、脈々と続く家族の縁。その物語に幕引きのときがおとずれる。日本で一番愛されるビブリオミステリ、ここに完結。


 今回はシェイクスピアです。楽しませていただきました。古書の知識がないのに楽しめるとは、著者の努力の賜物でしょう。まさかこんなトリックになっていたとは。栞子さんと大輔君の恋の行方も目処がたったし、いいシリーズでした。ビブリア古書堂の事件手帖はこれで完結です。今後はアニメ映画化と実写映画化が予定されているようです。こちらも楽しみです。


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