殺人犯はそこにいる  隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件

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[題名]殺人犯はそこにいる  隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件
[著者]清水 潔
[発行]新潮社
[定価]810円
[発行日]2016/6/1
5人の少女が姿を消した。群馬と栃木の県境、半径10キロという狭いエリアで。同一犯による連続事件ではないのか? なぜ「足利事件」だけが“解決済み"なのか?
執念の取材は前代未聞の「冤罪事件」と野放しの「真犯人」、そして司法の闇を炙り出すーー。新潮ドキュメント賞、日本推理作家協会賞受賞。日本中に衝撃を与え、「調査報道のバイブル」と絶賛された事件ノンフィクション。


 清水氏の著書は、「桶川ストーカー殺人事件」についで2作目。文庫化されてから読みました。警察や検察の調査がこれほど杜撰だったとは、、、。そして唯一の頼みではある司法も、検察の言いなりとは、、、。DNA型鑑定に関して、怪しい検討が行われていると思えば、試料をすべて使ってしまったり、、、(おそらく破棄したものと思われる)。あきれてものが言えないとはこのことです。警察サイドの自己保身から、捜査の矛盾は出てきています。これでは再発防止もできますまい。またどこかで冤罪がおこる。自分でないことを切に祈ろう。


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研究不正   科学者の捏造、改竄、盗用

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[題名]研究不正   科学者の捏造、改竄、盗用
[著者]黒木登志夫
[発行]中央公論新社
[定価]950円
[発行日]2016/4/25
科学のすぐれた成果を照らす光は、時として「研究不正」という暗い影を生み落とす。研究費ほしさに、名誉欲にとりつかれ、短期的な成果を求める社会の圧力に屈し…科学者たちが不正に手を染めた背景には、様々なドラマが隠されている。研究不正はなぜ起こり、彼らはいかなる結末を迎えたか。本書は欧米や日本、中韓などを揺るがした不正事例を豊富にとりあげながら、科学のあるべき未来を具体的に提言する。


 STAP細胞の捏造は記憶に新しいのですが、世界各地で今までにこんなに数多くの研究不正が行われているとは知りませんでした。研究者の端くれだった者としては、「短期的な成果を出してこそ研究費がもらえる」現状がよくないことだと思います。いつもいつも成果が出ることを約束してくれるような研究ばかりではありません。欲望のある俗人が関わっているかぎりいつまでもなくならないと思います。こうしている今でも日本で、あるいは世界で、研究不正が行われていることでしょう。


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モンスターマザー 長野・丸子実業 「いじめ自殺事件」教師たちの闘い

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[題名]モンスターマザー 長野・丸子実業 「いじめ自殺事件」教師たちの闘い
[著者]福田ますみ
[発行]新潮社
[定価]1,512円
[発行日]2016/2/18
不登校の高一男子が自殺した。久々の登校を目前に──
かねてから学校の責任を追及していた母親は、学校に全責任があると
校長を殺人罪で刑事告訴する。
人権派弁護士、県会議員、マスコミも加勢しての執拗な追及に、
高校は崩壊寸前まで追い込まれ、教師と同級生、保護者たちも
精神的に追い詰められていく。
だが教師たちは真実を求め、法廷での対決を決意した。
前代未聞の裁判で明らかになっていったのは、子供を死に追い込んだ
母親の「狂気」だった。
どの教育現場にも起こり得る「恐るべき現実」を描ききった
戦慄のノンストップホラーノンフィクション。


高校生の息子が自殺したのは所属するバレーボール部でのいじめが原因であるとして校長が殺人罪と名誉棄損罪で告訴された事件。担任やバレー部員にも損害賠償を求める民事訴訟を起こした。そこに登場したのが人権派弁護士の高見澤昭治氏と社会派ルポライターの鎌田慧。この二人の杜撰な対応がとにかくひどい。何が人権派、何が社会派なのか。後に高見澤氏は東京弁護士会から戒告処分を受けた。自殺した子の母親の言動がおかしいのはおそらく多くに人がわかるのだろうが、それを真に受けると大騒動になるということ。自殺の原因はこの母親の虐待なのである。
 最近読んだ「でっちあげ」と違うのは、学校側が一致団結していたこと。だから闘うことができ、勝利することができたのだ。


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桶川ストーカー殺人事件ー遺言

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[題名]桶川ストーカー殺人事件ー遺言
[著者]清水 潔
[発行]新潮社
[定価]680円
[発行日]2004/6/1
ひとりの週刊誌記者が、殺人犯を捜し当て、警察の腐敗を暴いた…。埼玉県の桶川駅前で白昼起こった女子大生猪野詩織さん殺害事件。彼女の悲痛な「遺言」は、迷宮入りが囁かれる中、警察とマスコミにより歪められるかに見えた。だがその遺言を信じ、執念の取材を続けた記者が辿り着いた意外な事件の深層、警察の闇とは。「記者の教科書」と絶賛された、事件ノンフィクションの金字塔!日本ジャーナリスト会議(JCJ)大賞受賞作。


 この事件はよく記憶に残っています。異常性格のストーカーが殺人事件まで起こしてしまった。だけど真犯人は捕まらない。警察の不祥事とその隠蔽。市民の助けを無視し、告訴さえ取り下げるよう話してきた上尾警察署。本当にひどいことだ。猪野詩織さんが友人に言っていた「私が殺されたら犯人は小松。」というメッセージと、その友人がジャーナリストに言った「詩織は小松と警察に殺されたんです。」という言葉が頭から離れない。すべての警察が上尾警察署のようでないことを祈りたい。


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でっちあげー福岡「殺人教師」事件の真相

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[題名]でっちあげー福岡「殺人教師」事件の真相
[著者]福田ますみ
[発行]新潮社
[定価]594円
[発行日]2010/1/1
「早く死ね、自分で死ね。」2003年、全国で初めて「教師によるいじめ」と認定される体罰事件が福岡で起きた。地元の新聞報道をきっかけに、担当教諭は『史上最悪の殺人教師』と呼ばれ、停職処分になる。児童側はさらに民事裁判を起こし、舞台は法廷へ。正義の鉄槌が下るはずだったが、待ち受けていたのは予想だにしない展開と、驚愕の事実であった。第六回新潮ドキュメント賞受賞。


 全国で初めての「教師によるいじめ」と認定された事件が、いじめなど全くなかったという話。どうしてこうなるのか。校長や教頭の判断ミスなのだろうが、そこまで自己保身をする気持ちがよくわからない。現場の教員にとって校長や教頭は味方ではないのか。生徒の親の言うことはすべて信じて、教員の言い分は信じない。教育現場はそういう状況なのか。すべてではないことを祈りたい。


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生きる意味

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[題名]生きる意味
[著者]上田紀行
[発行]岩波書店
[定価]799円
[発行日]2005/1/20
経済的不況よりもはるかに深刻な「生きる意味の不況」の中で、「本当に欲しいもの」がわからない「空しさ」に苦しむ私たち。時には命をも奪うほどのこの苦しみはどこから来るのか?苦悩をむしろバネとして未来へ向かうために、いま出来ることは何か?生きることへの素直な欲求を肯定し合える社会づくりへ、熱い提言の書。


著者の講演を聞く機会があったので、この本を買って読んでみた。

「生きる意味」とは、「交換不可能」な「かけがえのなさ」の存在であるという。高度成長期を経て、物質的には豊かになった。ただし、本当に自分が欲しい物を私たちは手に入れているのだろうか。他者の欲求を自分の欲求とし、世間体を大切にしすぎてしまってはいないだろうか。著者は「21世紀社会における一番強い人間像」として、釣りバカ日誌のハマちゃんを上げている。うだつのあがらないサラリーマンで、出世街道にも乗りそびれているが、自分の「生きる意味」に支えられているので、彼はとても幸せそうである。現在は不景気なので全体的に閉塞的な状況であると考えていたら大間違いだ。景気が回復しても「生きる意味」が豊かになるとは限らない。真に豊かな生活、「生きる意味」のある生活とは景気とは全く独立している。


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これからの死に方

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[題名]これからの死に方 〜葬送はどこまで自由か〜
[著者]ぬで島次郎
[発行]平凡社
[定価]820円
[発行日]2016/3/15
現代社会の急激な変化とともに、多様化する死のあり方。過度の延命措置はしないでほしい、墓や葬式は必要ない、散骨してほしい、火葬以外の方法で葬ってほしい……など、死に方、死後の送られ方を選ぶ自由を求める声が広がっている。だがその自由は、「自己決定」の名のもとで無制限に認められるものだろうか。 生命倫理の専門家が問う死をめぐる自由の範囲と制約の条件。


 生命倫理の研究者である著者が、卒論のテーマにした「死」について改めてまとめた著者のライフワークの一つとも言える本。安楽死の選択や、遺言は自分で決定できるが、葬送は遺族が行うものである。ここが決定的に異なる。主役は故人本人かもしれないが、自分では行えない。諸外国の事例も豊富に取り上げながら、著者の考察を論じている。


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世の中が見えてくる統計学

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[題名]世の中が見えてくる統計学
[著者]川又俊則
[発行]幻冬舎
[定価]842円
[発行日]2015/2/25
社会の数字にだまされるな!
「それって本当?」から社会が見える。

今、学び直さないと損!  難しい数式ゼロの統計学の入門書。

20%オフやおまけに食いつき、ポイント集めのために買物に勤しむ。グラフやデータを見ては情報を信じ込み、ランキングを見ては一喜一憂。しかし、そこには発信側の意図と受け手側の思い込みによる罠が潜んでいる。情報やデータを鵜呑みにしているかぎり、社会は表面しか見えてこない。本書は、難しい数式を一切使用せずに、数字や情報のカラクリをやさしく解説した統計の入門書。一歩引いたモノの見方を身につける「社会学的発想」のススメ。

「カロリーゼロ」は本当にゼロ?/視聴率1%上昇で人気上昇といえるのか?/合計特殊出生率の上昇で人口減少は食い止められている?/待機児童や不登校児童が突然減った?/各社で内閣支持率が違うのはなぜ?/人の心をくすぐるランキングの罠/健康診断の基準が緩くなってラッキー?/65歳で「高齢者」の違和感/神社とコンビニどっちが多い?/無宗教の日本になぜ人口の2倍の信者がいるのか etc.


 わかりやすい統計学の入門書です。この本にも引用されていますが、2000年に『「社会調査」のウソーリサーチ/リテラシーのすすめ』(谷岡一郎著/文藝春秋)という本が出ており、これも読みましたが、こちらの方が印象に残っています。ちょっと生意気のようですが、この本は平易すぎて物足りなかったですね。


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都市をたたむ 人口減少時代をデザインする都市計画

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[題名]都市をたたむ 人口減少時代をデザインする都市計画
[著者]饗庭 伸
[発行]花伝社
[定価]1,836円
[発行日]2015/12/10
人口減少社会において都市空間はどう変化していくか
〜縮小する時代のための都市計画を提起〜

フィールドワークでの実践を踏まえて縮小する都市の“ポジティブな未来"を考察


都市を「たたむ」とはとても素晴らしい感性です。「目からウロコ」の本です。人口減少時代にはコンパクトシティのような集約的な居住環境をどのようにして構築するのかが焦点だと思っていました。しかし、この時代に必要なのは「コンパクト」ではなく、「スポンジ化」であるということが書かれています。それも理論だけでなく実践した地域のことも詳細に述べられています。後半がちょっと難しかったかな?。


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「学力」の経済学

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[題名]「学力」の経済学
[著者]中室牧子
[発行]ディスカバー・トゥエンティワン
[定価]1,728円
[発行日]2015/6/18
「ゲームは子どもに悪影響?」「子どもはほめて育てるべき?」「勉強させるためにご褒美で釣るのっていけない?」個人の経験で語られてきた教育に、科学的根拠が決着をつける!

「データ」に基づき教育を経済学的な手法で分析する教育経済学は、「成功する教育・子育て」についてさまざまな貴重な知見を積み上げてきた。そしてその知見は、「教育評論家」や「子育てに成功した親」が個人の経験から述べる主観的な意見よりも、よっぽど価値があるーむしろ、「知っておかないともったいないこと」ですらあるだろう。本書は、「ゲームが子どもに与える影響」から「少人数学級の効果」まで、今まで「思い込み」で語られてきた教育の効果を、科学的根拠から解き明かした画期的な一冊である。


 教育経済学の画期的な本です。データを元に教育効果を分析しており、質の高い教育を提供するにはどうすればよいのかを、コストパフォーマンスで語っています。アメリカには教育経済学に関するいろいろなデータがあり、科学的根拠に基づいた教育政策がとられているが、我が国の教育は教育者の経験と思い込みにより成り立っているのです。特に驚いたのは次の2点。一つは、教員の質を高めるのに有効な手段の一つが教員免許制度の廃止であることと、もう一つは、テストの点(認知能力)ばかりでなく、非認知能力としての「自制心」と「やり抜く力」が人生の成功に重要であるということです。

目次は以下の通り。
第1章 他人の“成功体験”はわが子にも活かせるのか?   データは個人の経験に勝る
第2章 子どもを“ご褒美”で釣ってはいけないのか?   科学的根拠に基づく子育て
第3章 “勉強”は本当にそんなに大切なのか?   人生の成功に重要な非認知能力
第4章 “少人数学級”には効果があるのか?   科学的根拠なき日本の教育政策
第5章 “いい先生”とはどんな先生なのか?  日本の教育に欠けている教員の「質」という概念



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ヘンな論文


[題名]ヘンな論文
[著者]サンキュータツオ
[発行]角川学芸出版
[定価]1,296円
[発行日]2015/3/25
珍論文ハンターのサンキュータツオが、人生の貴重な時間の多くを一見無駄な研究に費やしている研究者たちの大まじめな珍論文を、芸人の嗅覚で突っ込みながら解説する、知的エンターテインメント本!


 世の中にはいろんな変わった研究をまじめにしている人たちが結構いるもんだ!という内容の本。「ヘンな論文」というタイトルもヘンだが、著者も「サンキュータツオ」ってこちらもヘンだ(笑)。芸人だけど早稲田大学大学院卒の文学修士であり、日本初の「学者芸人」だそうだ。ヘンな論文のテーマは、『「あくび」はなぜうつる?』、『女子高生と「男子の目」』、『「しりとり」はどこまで続く?』、『「湯たんぽ」異聞』などなど、13テーマ。女子校から共学になったら女子高生がどう変わるか、という『女子高生と「男子の目」』と、「湯たんぽ」の研究は結構面白かったな。いや、全部面白いよ! くだらなさが面白い!



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ホセ・ムヒカの言葉

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[題名]ホセ・ムヒカの言葉
[著者]佐藤美由紀
[発行]双葉社
[定価]1,080円
[発行日]2015/7/19
2015年2月末に退任したホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領が、2012年のリオ会議での感動的なスピーチを中心に「世界一貧しい大統領」として日本でもブームとなっています。本書は、冒頭にそのスピーチ全文を掲載。そして彼の他の演説やインタビューの中から名言をピックアップして、ホセ・ムヒカ氏の人となりと思想、生き方をわかりやすく解説します。


 一番驚いたのは、大統領として「大麻(マリファナ)の所持、使用、栽培を合法化するという法律」を提案し、可決されたことだ。これは麻薬組織の資金源をなくすことで、犯罪を減らそうとしたものである。麻薬の取り締まりに莫大なお金をかけても、地下にもぐった大きな組織のほうが勝利するという事実があるためだ。政府が麻薬市場を取り締まるということなのだ。このような発想が政治家の発想なのだろう。



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世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ

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[題名]世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
[著者]くさばみよしみ
[発行]汐文社
[定価]1,728円
[発行日]2014/3
2012年、ブラジルのリオデジャネイロで国際会議が開かれました。環境が悪化した地球の未来について、話し合うためでした。世界中から集まった各国の代表者は、順番に意見をのべていきました。しかし、これといった名案は出ません。そんな会議も終わりに近づき、南米の国ウルグアイの番がやってきました。演説の壇上に立ったムヒカ大統領。質素な背広にネクタイなしのシャツすがたです。そう、かれは世界でいちばん貧しい大統領なのです。給料の大半を貧しい人のために寄付し、大統領の公邸には住まず、町からはなれた農場で奥さんとくらしています。花や野菜を作り、運転手つきの立派な車に乗るかわりに古びた愛車を自分で運転して、大統領の仕事に向かいます。身なりをかまうことなく働くムヒカ大統領を、ウルグアイの人びとは親しみをこめて「ペペ」とよんでいます。さて、ムヒカ大統領の演説が始まりました。会場の人たちは、小国の話にそれほど関心をいだいてはいないようでした。しかし演説が終わったとき、大きな拍手がわきおこったのです。


 リオの国際会議でのスピーチは、つい最近のテレビで初めて知りました。すばらしいスピーチでした。こんな指導者がいる国は羨ましい限りです。経済、経済、ばかりの某国のトップは知ってほしい考え方です。



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遺品整理士という仕事

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[題名]遺品整理士という仕事
[著者]木村榮治
[発行]平凡社
[定価]820円
[発行日]2015/3/13
故人の部屋を片づける大事な「遺品整理」。だが、社会の高齢化や家族のありかたが変化する中で、遺族が行うことが難しくなってきている。そこで、遺族の心に寄り添い、よい「お別れ」を助けるプロフェッショナル、「遺品整理士」の仕事が脚光を浴びている。整理するのは、「もの」だけではない。「心」だ。遺族の思い出を守る、その仕事の神髄。


 昨今は孤独死などもメディアの話題となっていることから、そういった方々の死後の遺品を片付ける人の話しかと思っていました。しかし、本書の中身は全く違っていました。一言でいうと、遺族の気持ちにそった整理を行うということです。単なる物の後片付けだけではありません。物であっても感情であっても残すものは残すのです。著者は2011年に一般社団法人遺品整理士認定協会を設立し、現在まで1万人の遺品整理士を誕生させています。情熱の人です。


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家族という病

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[題名]家族という病
[著者]下重暁子
[発行]幻冬社
[定価]842円
[発行日]2015/3/25
日本人の多くが「一家団欒」という言葉にあこがれ、そうあらねばならないという呪縛にとらわれている。しかし、そもそも「家族」とは、それほどすばらしいものなのか。実際には、家族がらみの事件やトラブルを挙げればキリがない。それなのになぜ、日本で「家族」は美化されるのか。一方で、「家族」という幻想に取り憑かれ、口を開けば家族の話しかしない人もいる。そんな人達を著者は「家族のことしか話題がない人はつまらない」「家族写真入りの年賀状は幸せの押し売り」と一刀両断。家族の実態をえぐりつつ、「家族とは何か」を提起する一冊。


 家族とは楽しみもあり、しがらみもあり、複雑なものです。世の中はどんどん変化しているのに、家族に求められるものは昔の面影です。納得できる内容です。しかし、子供を育てたことのないあなたがそこまで言及できるのでしょうか? 子供を育て、そして家族の中で悩んだ人に論じてもらいたかったです。


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京都<千年の都>の歴史

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[題名]京都<千年の都>の歴史
[著者]高橋昌明
[発行]岩波書店
[定価]907円
[発行日]2014/9/19
日本の古く美しい〈千年の都〉として、今も愛される京都。しかし今の京都の市街地に、平安時代の建物は実は何一つ残っていない。この都はいかにして生まれ、どのような変遷をたどり、そして「古都」として定着するに至ったのか?都の誕生から近代の始まりまで、その歴史をたどり、「花の都」の実像を明らかにする。


 京都の歴史が、事細かに書かれています。新書としてはちょっと細かすぎるかも知れません。学術的には素晴らしい本だと思います。


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砂糖の世界史

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[題名]砂糖の世界史
[著者]川北 稔
[発行]岩波書店
[定価]885円
[発行日]2014/8/6
茶や綿織物とならぶ「世界商品」砂糖。この、甘くて白くて誰もが好むひとつのモノにスポットをあて、近代史の流れをダイナミックに描く。大航海時代、植民地、プランテーション、奴隷制度、三角貿易、産業革命ー教科書に出てくる用語が相互につながって、いきいきと動き出すかのよう。


 世界商品として価値の高かった砂糖。「砂糖のあるところに奴隷あり」とも言われ、カリブ海地域で盛んに生産されており、そこに奴隷が必要だった。イギリスやフランスなど欧米強国がこぞって植民地をして砂糖を生産できる地域をほしがった。それも奴隷つきで。そんなブラックな部分も砂糖の白さで隠されて、先進国は繁栄してきた。日本でも同じで、薩摩藩が幕府にも対抗できるほど財力があったのも、奄美大島や琉球の砂糖を支配していたからだとも言われている。一つの食材・調味料から世界史を眺めるのも興味をそそります。


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沈みゆく大国 アメリカ

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[題名]沈みゆく大国 アメリカ
[著者]堤 未果
[発行]集英社
[定価]777円
[発行日]2014/11/19
鳴り物入りで始まった医療保険制度改革「オバマケア」は、恐るべき悲劇をアメリカ社会にもたらした。「がん治療薬は自己負担、安楽死薬なら保険適用」「高齢者は高額手術より痛み止めでOK」「1粒10万円の薬」「自殺率1位は医師」「手厚く治療すると罰金、やらずに死ねば遺族から訴訟」。これらは、フィクションではない。すべて、超大国で進行中の現実なのだ。石油、農業、食、教育、金融の領域を蝕んできた「1%の超・富裕層」たちによる国家解体ゲーム。その最終章は、人類の生存と幸福に直結する「医療」の分野だった!


 “国民皆保険”という錦の御旗を掲げたオバマケアですが、その実態を知ればしるほど、おそろしいものだいうことが理解できます。そして、我が国の国民皆保険制度のありがたさを実感します。このよき制度を守らねばならないと心から思います。アベノミクスで、本当にいいのかな?


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日本史の謎は「地形」で解ける

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[題名]日本史の謎は「地形」で解ける
[著者]竹村公太郎
[発行]PHP研究所
[定価]802円
[発行日]2013/10/21
京都が日本の都となったのはなぜか。頼朝が狭く小さな鎌倉に幕府を開いたのはなぜか。関ヶ原勝利後、家康がすぐに江戸に帰ったのはなぜか。日本全国の「地形」を熟知する著者が、歴史の専門家にはない独自の視点で日本史の様々な謎を解き明かす。歴史に対する固定観念がひっくり返る知的興奮と、ミステリーの謎解きのような快感を同時に味わえる1冊。


 どうして徳川家康は江戸を都にしたのか。その理由を「地形」から解き明かすミステリーのような本です。いろいろな史実も「地形」から謎が解けるのです。地名にもその名残が残っているのですね。


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経済は「競争」では繁栄しない

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[題名]経済は「競争」では繁栄しない
[著者]ポール・J・ザック
[発行]ダイヤモンド社
[定価]1,890円
[発行日]2013/6/27
経済を繁栄へと導くものは「天然資源」でも「勤労意欲」でもなく「信頼」だった!神経経済学を世界で初めて提唱した俊英が、信頼で経済が回るメカニズムを解き明かす!


 タイトルの通り、『経済は「競争」で繁栄せず、「信頼」で繁栄する!』という本です。普通の経済学の本だと思いましたが、愛情物質であり信頼のホルモンでもある「オキシトシン」と信頼の関係を解き明かし、世界で初めて「神経経済学」を提唱した本でした。オキシトシンと相反する作用をするのがテストステロンで、こちらは「競争」のホルモンです。

 「信頼」されるには、「信頼」しないといけません。そのためには「寛容」になることが大切なのだそうです。そして一日八回ハグするといいのだそうです。これからハグしまくろうかな?(笑)


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あのとき、大川小学校で何が起きたのか

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[題名]あのとき、大川小学校で何が起きたのか
[著者]池上正樹/加藤順子
[発行]青志社
[定価]1,575円
[発行日]2012/11/11
なぜ、「山さ逃げるべ」という児童の懇願も受け入れず避難が遅れたのか?なぜ、石巻市教育委員会は児童の聞き取り調査メモを廃棄したのか?なぜ、真相解明を求める遺族の声は聞き入れられないのか?膨大な資料開示請求から得た新事実と、行政・遺族双方への綿密な取材によって再検証する、渾身のノンフィクション。


 東日本大震災で全児童108人のうち、実に74人が犠牲となった石巻市立大川小学校。
 生き残った教諭と校長、そして石巻市の教育委員会は、どうしてこれほどまでに、事実を隠蔽する必要があったのか? 児童が「山に逃げよう」と言っているのに、それを引き戻してまで校庭にとどまったのは何故か? 不思議なことだらけです。「空白の51分」はまさに悲劇です。


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海の見える病院 語られなかった「雄勝」の真実

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[題名]海の見える病院 語られなかった「雄勝」の真実
[著者]辰濃哲郎
[発行]医薬経済社
[定価]1,575円
[発行日]2013/3/27
2011年3月11日。病院を襲った津波は、患者と職員を呑み込んだ。生き残った者たちは、なぜ、これまで真実を語ることができなかったのか。東日本大震災から2年。雄勝病院の悲劇に迫るドキュメント。


 2011年8月、夏休みを利用してレンタカーで女川から北へ向かい、雄勝病院を見てきました。壮絶な姿をさらしていました。今まで、マスコミでは報道されませんでしたが、ここに真実が書かれています。医療従事者ならではの悲劇も数多く記されています。涙なしでは読めません。


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「豊かな地域」はどこがちがうのか  地域間競争の時代

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[題名]「豊かな地域」はどこがちがうのか  地域間競争の時代
[著者]根本 祐二
[発行]筑摩書房
[定価]882円
[発行日]2013/1/10
人口減少と経済衰退がすすむ今、減り続ける「パイの奪いあい」が大きな問題になっている。駅前や商店街に人が来ない地域、若者がいなくなり限界集落と化した地域、市町村合併で弱まる地域―。しかし、その一方で確実に成長しつづける地域もある。そうした「豊かな地域」は、いったい何がちがうのか?そこではどういうことが実践されているのか?本書は人口分析の手法から、北海道から沖縄県まで11の地域を検証し、シティ・マネジメントのあるべき姿を提唱する。日本全国の地域に、生きるための術を伝える一冊。


それぞれの地域が抱える問題にどのように取り組み、成功あるいは失敗したのかを、日本全国各地の事例をもとに解説してあります。地域を客観的に評価する人口分析の手法が駆使されています。

各地で町おこしやまちづくりが盛んに行なわれていますが、参考になると思います。


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栗谷川健一 北海道をデザインした男

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[題名]栗谷川健一 北海道をデザインした男
[著者]鎌田 亨
[発行]北海道新聞社
[定価]1,155円
[発行日]2012/3/31
1 ポスターのなかの「HOKKAIDO」
2 美術への目覚め
3 若き苦闘の日々
4 世界の「KURIYAGAWA」
5 独創的なポスター表現
6 中央との交流のなかで
7 北の文化を目指して
8 北海道をデザインした男
独創的なポスターで人々を魅了し、北海道の雄大なイメージを国内外に定着させたグラフィックデザイナー・栗谷川健一。北の風土と自然を愛し続けた「北海道デザイン界の父」の作品と生涯をたどる。


 北海道に関する数々のポスターをデザインしてきた方の物語です。独創的で語りかけるようなポスターが多いのです。地元を愛していたのでしょうね。


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へんな商標?


[題名]へんな商標?
[著者]友利昴
[発行]発明協会
[定価]1,500円
[発行日]2010/11/19
「シャツを着たケーキ」・・・ってどんな商品!? 毎年10万件以上も出願される商標たち。その中には、商標のセンスに首をかしげたくなったり、その出願戦略に苦言を呈したくなったり、はたまた出願人や異議申立人のブランド意識やビジネスプランに拍手を送りたくなるようなものも少なくありません。 本書は、そんな商標たちを、敬意と愛を込めて「へんな商標?」として紹介。出願背景の考察や、権利の強弱の解説、審決・判決の紹介などのトピックを盛り込み、実務家のみならず一般の読者にもわかりやすく「商標のおもしろさ」を伝えます。へんな商標?と和田ラヂヲさんのイラストが織り成す絶妙なユルさと独特の世界観をお楽しみ下さい。


楽しい商標がたくさん掲載されています。読みながらニヤッと笑ってしまいます。


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メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学


[題名]メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学
[著者]松永和紀
[発行]光文社
[定価]777円
[発行日]2007/7/30
第1章 健康情報番組のウソ/第2章 黒か白かは単純すぎる/第3章 フードファディズムの世界へようこそ/第4章 警鐘報道をしたがる人びと/第5章 添加物バッシングの罪/第6章 自然志向の罠/第7章 「昔はよかった」の過ち/第8章 ニセ科学に騙されるな/第9章 ウソつき科学者を見破れ/第10章 政治経済に翻弄される科学/第11章 科学報道を見破る十カ条

世界に氾濫するトンデモ科学報道。納豆ダイエット捏造騒動を機に健康情報番組の問題点は知られるようになってきたが、テレビを批判する新聞や週刊誌にも、あやしい健康情報が山ほどある。そこには、センセーショナルな話題に引っ張られるメディアの構造、記者・取材者の不勉強や勘違い、思い込み、そして、それを利用する企業や市民団体など、さまざまな要素が絡んでいる。本書では、さまざまな具体例をもとにメディア・バイアスの構造を解き明かし、科学情報の真贋の見極め方、リスク評価の視点を解説する。


テレビや新聞やネットなどの様々なメディアで、健康情報特に健康食品情報が数多く流れています。その多くは科学的にあやしいものであると、本書は指摘しています。全く同感です。あとがきに「メディアが自分たちの欲しいストーリーを作っている」とありますが、まさしくその通りです。メディアが好きで、メディアの欲しいストーリーを提供している、似非科学者や似非専門家も多いので困ったものです。


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日本農業への正しい絶望法


[題名]日本農業への正しい絶望法
[著者]神門善久
[発行]新潮社
[定価]777円
[発行日]2012/9/20
第1章 日本農業の虚構
第2章 農業論議における三つの罠
第3章 技能こそが生き残る道
第4章 技能はなぜ崩壊したのか
第5章 むかし満州いま農業
第6章 農政改革の空騒ぎ
第7章 技能は蘇るか
終章 日本農業への遺言
「有機栽培」「規制緩和」「企業の参入」等のキーワードをちりばめて、マスコミ、識者が持て囃す「農業ブーム」は虚妄に満ちている。日本農業は、良い農産物を作る魂を失い、宣伝と演出で誤魔化すハリボテ農業になりつつあるのだから。JAや農水省を悪者にしても事態は解決しない。農家、農地、消費者の惨状に正しく絶望する。そこからしか農業再生はありえないのだ。徹底したリアリズムに基づく激烈なる日本農業論。


日本の農業の問題を(1)川上問題(農地利用の無秩序化)、(2)川下問題(消費者の舌の愚鈍化)、(3)放射線汚染問題と分けて詳しく解説しています。“農家は弱者である”というのは大きな間違いであることも指摘しています。このままでは日本の農業が崩壊していきます。農業行政やJA、農業委員会などの問題点もあるようですが、農地から宅地への転用に関しては、利害関係が一致してしまいますので、改善は難しいようです。徹底した情報公開が望まれます。


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からくり民主主義


[題名]からくり民主主義
[著者]高橋秀実
[発行]新潮社
[定価]620円
[発行日]2009/12/1
国民の声-クレームの愉しみ
自分で考える人びと-統一教会とマインドコントロール
忘れがたきふるさと-世界遺産観光
みんなのエコロジー-諌早湾干拓問題
ガリバーの王国-上九一色村オウム反対運動
反対の賛成なのだ-沖縄米軍基地問題
危険な日常-若狭湾原発銀座、など
賛否入り乱れる基地問題!「反対」で生計を立てている人もいて、ことはそう単純ではありません。民(みんな)が主役の民主主義は、でも実際に現地を訪れると、その「みんな」が意外と見つからないのです。「世論」、「国民感情」、「国民の声」の主は誰か?米軍基地問題、諌早湾干拓問題、若狭湾原発問題-日本の様様な困った問題の根っこを見極めようと悪戦苦闘する、ヒデミネ式ルポ。


2002年に単行本として出版され、2009年に文庫化されました。メディアというフィルターを通した情報ではなく、足でかせいだ当事者や現地の人々の生の声が伝わってきます。様々な社会問題もそんなに単純ではないのですね。沖縄の米軍基地問題や、東日本大震災以来盛んに報道されている原発問題(ここでは若狭湾の原発)の章を読むと、そのことがよく認識されます。

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間抜けの構造

121218-book.jpeg
[題名]間抜けの構造
[著者]ビートたけし
[発行]新潮社
[定価]714円
[発行日]2012/11/15
第1章 間抜けなやつら
第2章 “間”を制すもの、笑いを制すー漫才の“間”
第3章 お辞儀がきれいな人に落語の下手な人はいないー落語の“間”
第4章 司会者の“間”を盗めーテレビの“間”
第5章 いかに相手の“間”を外すかースポーツ・芸術の“間”
第6章 映画は“間”の芸術であるー映画の“間”
第7章 “間”の功罪ー日本人の“間”
第8章 死んで永遠の“間”を生きるー人生の“間”

見渡せば世の中、間抜けな奴ばかり。どいつもこいつも、間が悪いったらありゃしない。“間”というものは厄介で、その正体は見えにくいし、コントロールするのも難しい。けれど、それを制した奴だけが、それぞれの世界で成功することができるんだよー。芸人、映画監督として、これまでずっと“間”について考え格闘してきたビートたけしが、貴重な芸談に破天荒な人生論を交えて語る、この世で一番大事な“間”の話。


芸人にとっての間というのは確かに大きな問題でしょう。人生でも大切なのでしょうが、“この世で一番大事”なものなのでしょうか? ちょっと破天荒な気がします。

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歴史人 日本の領土の真実


[雑誌名]歴史人
[特集]日本の領土の真実
[発行]KKベストセラーズ
[定価]680円
[発行日]2012/11/12

 昨今、いろいろと話題になっている我が国の領土問題を論じています。領土に関しては数多くの書籍がありますが、どれを読んだらよいのかわからず、また本によっては北方領土だけ、竹島だけなどがありますが、この雑誌は、北方領土、尖閣諸島、竹島など広く取り上げています。

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