(2005年の旅です)

めしのはんだや
前日の夜遅く仙台入りし、翌11日の朝食は仙台駅から徒歩3分ほどの名掛丁アーケードにある“めしのはんだや”に向かう。晴れた朝だけに風が冷たい。ここは素朴な定食屋と聞いている。祝日ということもあってか先客は0であった。店内に入ると店員のおばちゃんが3人いた。「ラーメンはありますか?」と尋ねると「麺類はおいてないんですよ」とのこと。店の奥にはおかずが所狭しと置いてあるがご飯は見当たらない。「はじめてなんですが、どうしたらいいんですか?」と聞くと「まずごはんは(中)(小)(ミニ)の中から選んでください。(中)は大盛ですからお客さんだと(小)で十分だと思いますよ。みそ汁かとん汁もあります」。よくわからないままにめし(小)とみそ汁を注文。しかし“(中)が大盛”っていうのは面白いなぁ。そして「好きなおかずを棚から取って食べ始めてください」という。出されためし(小)とみそ汁をトレイにおき、コロッケやカツや種々の小鉢が置いてある中、迷ったあげくにあじフライとポテトサラダを選んで席に座り食べ始める。確かにめし(小)でも量的には十分なようである。するとおばちゃんがするりと寄ってきて伝票にすらすら値段を記載して脇に置いていった。おもわず「名人芸みたいですね」と言ったら笑っていた。食べていたらお客が2人入ってきた。常連さんらしくスムーズに選んで席に着いて食べ始めている。私の食事の料金は占めて389円。掛け値なしに安い! 満足した後仕事に向かう。

牛タン定食
夕食は牛タン定食! なかなか満足した。
翌日は、ホテルでおにぎり一つの朝食を取り、テレビを見ていると2月9日に行われたサッカーワールドカップアジア地区最終予選の日本対北朝鮮戦の話題が流れていた。後半ロスタイムに起死回生のゴールをあげた大黒(おおぐろ)選手に対して「大黒選手は大黒様」という表現で賛美していた。何はともあれ勝ち点3をあげてよかった。
ホテルを出てJR仙台駅東口に向かう。天気は晴れており寒さが厳しい。9時50分発のJRバス東北の会津若松行高速バスに乗るためだ。会津若松への移動には、まず東北新幹線で郡山へ行き磐越西線に乗り換えるルートを考えたが料金が高い。自由席でも5,780円だし、時間も約2時間20分かかる。新幹線には乗らずに東北本線から磐越西線を利用すると料金は3,260円と安くなるが所要時間は約4時間となる。時刻表をながめていたら高速バスがあるのを発見した。これなら料金は2,800円で所要時間も2時間30分前後である。しかも会津若松駅だけでなく会津若松市内まで行くのでその後の移動を考えても便利である。列車好きの私であるが今回ばかりは高速バスを利用することとした。高速バスの待合室の自販機でチケットを買う。夜行バスなどの長距離バスは予約制であることが多いが、近距離であれば予約不要である。
東口42番バス乗り場にバスが入ってきた。乗客は18名。運転手さんが無線で事務所に乗車人数を報告している。定刻に出発。市内の電力ビル前でさらに2人が乗車し合計20名となった。大型バスなので2人分のシートを1人で使用できてスペースもゆったりしている。しばらくしてバスは東北自動車道に入り90km/時のスピードで淡々と走っている。車窓から見える山々はどこも雪景色である。1時間ほどして吾妻パーキングエリアに到着。10分弱のトイレ休憩をとる。

バスチケット ◇ 大型バス(吾妻パーキングエリアにて)
11時30分頃に郡山ジャンクションから磐越自動車道を新潟方面へ向かう。「只今の気温1℃」と表示されている。トンネルをいくつか越えると一面の雪景色。厳寒の会津地方に向かう雰囲気が現実的になってくる。普段は雪を見慣れていないせいか、雪というのは景色をここまでモノクロにするのかと感傷的になる。「只今の気温-2℃」と徐々に外気は寒くなっている。右側に磐梯山が見えるはずだが雲に隠れて裾野しか見えない。

磐梯山 ◇ 車窓
仙台(09:50)~会津若松:神明通り(12:22) JRバス東北 高速バス