
[題名]僕が電話をかけていた場所
[著者]三秋 縋
[発行]メディアワークス
[定価]594円
[発行日]2015/9/24
もう一度、あの恋に賭けてみようと思った。ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。初鹿野は痣の消えた僕を妬み、自宅に閉じこもる。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。
「君が電話をかけていた場所」の【下巻】がこの本です。最後の十日間のいろいろなやりとりにヤキモキしてしまいました。どんでん返しで16歳の夏が終わっていきます。

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