
[題名]珈琲店タレーランの事件簿5
[著者]岡崎琢磨
[発行]宝島社
[定価]713円
[発行日]2016/12/30
アオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった女性・眞子。11年ぶりに偶然の再会を果たした初恋の彼女は、なにか悩みを抱えているようだった。後ろめたさを覚えながらも、アオヤマは眞子とともに珈琲店“タレーラン”を訪れ、女性バリスタ・切間美星に引き合わせるが…。眞子に隠された秘密を解く鍵はーーー源氏物語。王朝物語ゆかりの地を舞台に、美星の推理が冴えわたる!
珈琲店タレーランのバリスタの切間美星の前に、アオヤマの初恋の人らしき小島眞子(神崎眞子)なる人物が現れる。年上だけど、ちょっと夢を見る乙女な感じで、源氏物語に精通している眞子に振り回されるアオヤマに対して、美星の推理は相変わらずの鋭さである。まさにスリルとサスペンスで十分に楽しめました。ただしクライマックスはちょっと現実離れしているのが残念。


彦根城から表門橋を出て右折し、夢京橋キャッスルロード方面の中濠東西通り沿いのたねや 彦根美濠の舎に寄りました。落ち着いた店内に老舗和菓子屋の余裕を感じました。

どらやき(白粒餡)と、妻にお土産としてお干菓子「春よこい」を買いました。

どらやき(白粒餡)の消費期限は5日後の2月16日です。

この後、近江ちゃんぽんを食べてから、彦根駅の待合室の中で食べてみました。甘さ控えめで上品な味でした。甘党には堪えられないんでしょうね(笑)
たねやから彦根駅への道順を女性店員さんに尋ねたら、地図をいただきとてもわかりやすく教えていただきました。すてきな笑顔のYHさん、どうもありがとうございました。老舗には老舗なりの理由があるのですね。


さて滋賀県のB級グルメの一つの近江ちゃんぽんを食べましょう。ちゃんぽん亭総本家 彦根駅前店にやってきました。


近江ちゃんぽんの野菜普通盛りを注文しました。創業昭和三十八年の彦根名物がもうすぐ食べられます。


滋賀県のB級グルメの一つの近江ちゃんぽん。スープはかつお節や昆布などの和風醤油仕立てです。そして長崎ちゃんぽんと同様に具がたくさん乗っています。開店10分前にお店に到着しました。寒い中を待つことしばし。開店時刻になりさっそく近江ちゃんぽんを注文しました。たちまちに目の前に近江ちゃんぽんがやってきました。
近江ちゃんぽんの美味しい食べ方が書いてあります。お酢を使うことを勧めているようです。(1)まずはそのままで、滋味豊かなスープの旨みをご堪能ください。(2)半分ほど食べたらお酢を適量加えます。レンゲ半分程度がオススメ! (3)よく混ぜてお召し上がりください。旨みとまろやかさが増してより深みのある味わいに変化します。素直な私はその通りにしてみましたが、なるほど味が変わって楽しみが増えました。
全体的には塩タンメンのようなあっさりとした味わいでした。


多賀大社前駅です。駅舎が多賀大社前駅コミュニティハウスになっています。他の駅でも同じように駅舎がコミュニティハウスになっているところがありました。ここでは観光案内所も併設されており、そこで多賀大社への行き方を聞いて出発です。

駅のすぐそばにご覧のような大きな鳥居があります。

多賀大社へは、この絵馬通りを進めばいいのです。

進行方向右手に「かめや」がありました。すぐ「かめ」に反応してしまいます(笑)
調べてみると、
「昔ながらの落ち着いた客室が10室ある料理旅館です。湖魚を使った懐石料理をはじめ、相談すれば予算に応じて用意してもらえます。創江戸時代の寛政8年(1796年)創業の料理旅館で、現在の本館は大正13年に築造されました。本館は、木造2階建ての瓦葺きで、正面に入母屋造の破風を見せ、その下に切妻造の玄関が設けられています。(登録番号第25-0191号 かめや旅館 広間一棟 木造平屋造、瓦葺 登録番号第25-0190号 かめや旅館 本館一棟)平成13年4月に登録文化財に指定され、向かいのかぎ楼とともに、多賀大社門前の景観に欠かすことのできない建造物でもあります。」
とあります。歴史がありますね。

またもう少し先には「亀寿軒(きじゅけん)」がありました。こちらは喫茶店です。「かめ」が多くて縁起がいいですね(笑)


駅から10分ほどで多賀大社に到着しました。古くから「お多賀さん」と親しみを込めて呼ばれているそうです。

御祭神は、伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)と伊邪那美大神(いざなみのおおかみ)で、古事記にもその名がでてくるようです。多賀大社の分祀社は全国239社を数えるとか。

拝殿も立派です。

こちらは神馬舎です。

お多賀杓子の形をした絵馬が奉納されていました。この「お多賀杓子」は「おたまじゃくし・御玉杓子」の語源となったそうです。意外ですね。

地元の日本酒も奉納されています。

こちらは天満神社です。受験のシーズンですから神様も忙しいことでしょう。


多賀大社の目の前にある多賀やへ寄り道です。

店の奥には有名人の色紙がところ狭しを飾られています。そうなんです。ここの糸切餅が有名なんです。

早速注文してみました。二つで120円でした。中にアンコが入っていて、餅の生地で包まれています。ふわっとした食感でした。どうもごちそうさまでした。


多賀大社前駅に戻ってきました。高宮駅からここまでの多賀線は1914年(大正3年)3月8日開業ですから、今年で103年目になります。

多賀町出身には東北楽天イーグルスの則本投手がいます。そういえば、多賀大社前の多賀やにもポスターがありました。東北楽天イーグルスの試合が関西地方であるときには応援バスツアーが出るようです。

スタンプもありました。こちらは万葉あかね線・多賀線開業100周年記念スタンプラリーです。

こちらは多賀駅のスタンプ。調べてみると、多賀駅として開業し、1998年に多賀大社前駅に改称していました。だいぶ以前のスタンプなのですね。「自然と歴史のハーモニー びわ湖・近江路」と書いてあります。

高宮駅へ行く途中の車窓です。一面の銀世界です。
多賀大社前1325ー1330高宮 近江鉄道 高宮行



高宮駅2番線から貴生川行き列車に乗り最後尾から愛知川(えちがわ)橋梁を撮影しました。1898年に建設され、2008年に国の登録有形文化財に指定されました。

五箇荘駅に着きました。ここで途中下車します。金堂のまちなみを見に行く予定です。

駅にレンタサイクルがあるという情報がありましたが、なんと月・水・金のみで、土・日・祝は休みです。

五箇荘駅舎です。新しくて立派です。駅名は開業時の地名なのですが、現在の地名は「五個荘」と、「箇」が「個」に変わっています。東近江市シルバー人材センター五個荘事業所が併設されています。
観光案内所か、五箇荘金堂地区の地図が置いてあるのかと思いましたが、全くありませんでした。スマホで場所を確認するしかありません。

駅前に小幡商人発祥の地という石碑がありました。

そして駅前旅館の看板が。営業しているのでしょうか。
高宮1345ー1402五箇荘 近江鉄道 貴生川行


国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された五箇荘金堂町(ーこんどうちょう)の地図です。これから徒歩でこの地区に向かいます。五箇荘駅を出て、赤線に沿って進みます。

途中(地図①)に道標がありました。「左 いせ ひの 八日市 みち」と読めます。

横には「右 京みち」と書いてあるようです。

降雪で寒い横風の中を30分ほど歩いて、金堂地区の入り口(地図②)に到着しました。なるほど、風情がある街並みです。

左手にはうどん屋のいっぺきがあり、右手には掘割が続いています。

「コバタ」って「小幡」のことかな? と思ってしまいましたが、「タバコ」のことでした。ここまで小技を使うとは。


[題名]「健康食品」ウソ・ホント 「効能・効果」の科学的根拠を検証する
[著者]高橋久仁子
[発行]講談社
[定価]972円
[発行日]2016/6/20
トクホ誕生から25年、機能性表示食品の登場から1年。その“科学的根拠”、信じていいですか?
・コラーゲンが潤すのは「お肌ではなく喉」だった
・ふつうの豆乳とトクホ豆乳の中身はまったく同じ
・「体脂肪を減らす」お茶で体重が増えた
・「内臓脂肪面積を減らす」ヨーグルトで体脂肪率が上昇した
・血糖値が上がりにくい人は「食後血糖値を抑える」青汁で血糖値がむしろ増加した
論文を読み解き、メーカーに問いただしてわかった、「効果の限界」と「隠されていた不都合な真実」・・・・・・・・それでも、買いますか?
1991年にトクホ(特定保健用食品)が制定され、2001年の「栄養機能食品」とともに両者は「保健機能食品」となった。そして2015年「機能性表示食品」という新たな枠が設けられた。しかし本当に有効なのか? 結論からいうとこれらの食品で「健康」は買えないのだ。あくまで国の都合で制度化されただけで、国は国民の健康状態を考えてはくれていない。売れて日本経済が潤えばいいのだ。「効かない」だけでなく「有害」なものもあるのだ。全くもっておかしな国だ。


地図再掲

こんな看板が見えてきました。「金堂まちなみ保存交流館」に寄ってみましょう。

この立派な門のなかに「金堂まちなみ保存交流館」があります。地図の③の場所です。
「金堂まちなみ保存交流館
この建物は、重要伝統的建造物保存地区五箇荘金堂の西に位置し、元は金堂地区を代表する近江商人外村与左衛門家から分家した外村宗兵衛の屋敷でした。宗兵衛は京都に仕入れ店を持ち、関東地方を商圏とする呉服商で、幕末・維新期には金堂でも屈指の大商人として活躍しました。
その後、屋敷は中江富十郎の所有となりました。中江家は代々呉服・小間物商を営む商人で、富十郎は、勝治郎・久次郎・準五郎と共に兄弟で力を合わせ、明治三十八年(一九〇五)、朝鮮大邱で「三中井商店」を創業し、戦前の最盛期には、朝鮮・満州・中国で約二十店舗もの「三中井百貨店」を有する大資本家となりました。
主屋の建築年代は不明ですが、明治六年(一八七三)に、当初六間取の平屋から二階建に改築されたことがわかっています。池泉回遊式の庭は、作庭家として活躍した勝元宗益(鈍穴)の作風を伝える、地元の庭師山村文七郎によって昭和初期に造られました。かつては、約四千平方メートルもの敷地があり、現存する主屋の西側には土蔵や離れ座敷、広大な庭が存在していました。
長い間空き家となっていましたが、平成二十年(二〇〇八)十一月から「金堂まちなみ保存交流館」として開館しました。NPO法人金堂まちなみ保存会が中心となり、伝統的建造物群保存地区の紹介や地域住民の交流の場として活用し、魅力ある金堂の町並みを守り伝えています。」
地元のボランティアのご年配の方々といろいろと話をすることができました。200円で温かいコーヒーとお茶菓子が出てきて、冷えた身体を暖めました。そして観光地図をいただきました。

館内にはご覧のような「花のお雛様」が飾ってありました。

そして2階にはこの地区のジオラマがありました。
「重要伝統的建造物群保存地区国選定15周年記念事業
五箇荘金堂町ジオラマ模型
平成七年当時の金堂町並み景観」


そろそろ五箇荘駅に戻りましょう。

途中(地図④)に大城神社という大きな神社がありました。

積んである石の大きさに圧倒されます。

こちらにさらに大きな鳥居がありました。先ほどの鳥居は正面入口ではなさそうです。

こちらは五箇荘小学校の校門です。時代劇に出てくるような雰囲気ですね。


五箇荘駅に戻り、八日市駅まで向かいます。

八日市駅に到着しました。ローマ字表示が、「YOUKAICHI」からUが抜けて「YOKAICHI」になったため、OとKの間にスペースができています。

五箇荘駅から乗ってきた近江八幡行きが3番線に停まっています。

3番線の反対側の2番線には米原行きが停まっています。

1番線と2番線の間にある中線には赤電が停まっています。

跨線橋からの眺め。左側が1番線の貴生川行き。右側が2番線の米原行き。その間の遠方に赤電が見えます。

跨線橋から彦根・米原方面を望みます。

額田王と中大兄皇子を描いたタイル壁画が駅舎正面にあります。

こちらは近江鉄道ゆるキャラのがちゃこんです。

近畿の駅百選に選ばれた、八日市駅の全景です。
五箇荘1602ー1608八日市 近江鉄道 近江八幡行


[題名]研究不正 科学者の捏造、改竄、盗用
[著者]黒木登志夫
[発行]中央公論新社
[定価]950円
[発行日]2016/4/25
科学のすぐれた成果を照らす光は、時として「研究不正」という暗い影を生み落とす。研究費ほしさに、名誉欲にとりつかれ、短期的な成果を求める社会の圧力に屈し…科学者たちが不正に手を染めた背景には、様々なドラマが隠されている。研究不正はなぜ起こり、彼らはいかなる結末を迎えたか。本書は欧米や日本、中韓などを揺るがした不正事例を豊富にとりあげながら、科学のあるべき未来を具体的に提言する。
STAP細胞の捏造は記憶に新しいのですが、世界各地で今までにこんなに数多くの研究不正が行われているとは知りませんでした。研究者の端くれだった者としては、「短期的な成果を出してこそ研究費がもらえる」現状がよくないことだと思います。いつもいつも成果が出ることを約束してくれるような研究ばかりではありません。欲望のある俗人が関わっているかぎりいつまでもなくならないと思います。こうしている今でも日本で、あるいは世界で、研究不正が行われていることでしょう。



八日市駅から徒歩約10分のABC食堂にやってきました。創業1925年の老舗の洋食店です。18時開店ですが、20分前に到着してしまいました。寒いけどしょうがない、開店時刻まで20分待とう! と思っていると、なんと10分前にドアが開きウエイトレスさんが、「お待たせしました。中へどうぞ」と入れてくれました。

待っている間にお店の前から周囲を見渡すと、気になる高架がありました。上には何やら電線らしきものが張り巡らせてあります。ここが旧八日市線の廃線跡かぁと勝手に思ってしまいましたが帰宅後に調べると場所が明らかに違いました。なんだったのでしょうか?


数あるメニューの中から、オムライスのハッシュドビーフがけを注文しました。店内に流れるジャズに耳を傾けていると、そこへオムライスが出てきました。


美味しいなぁ、お店のインテリアもBGMもいいなぁ、こんなお店がもっと近くにあったらなぁ、などと思いながらあっという間に食べてしまいました。


雪に煙る愛知川を越えました。

そして五箇荘駅に到着しました。今日は途中下車はしません。

五箇荘駅から左に反れていく引き込み線があります。

雪ではっきりしませんが、まだまだ続いているようです。帰宅後に調べると、五箇荘引き込み線で、愛知川沿いの砂利を採取していたようです。
彦根0655ー0729八日市 近江鉄道 近江八幡行


[題名]列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法
[著者]杉山淳一
[発行]河出書房新社
[定価]1,512円
[発行日]2016/10/20
定刻どおり! 今日も全国の路線で驚きのダイヤが進行中!! 追い越し、すれ違い、スピード設定、停車駅の決定…。世界に誇る“安全・精密な運行システム”の秘密を解く!
【目次】1番線 ダイヤを眺めれば、日本の鉄道の凄さがわかる!/2番線 通勤電車の過密ダイヤは、知恵と苦労の賜物だ!/3番線 鉄道各社「驚きの運行設定」の舞台ウラを探る!/4番線 新路線開業で「新幹線ダイヤ」の進化が止まらない!/5番線 マニアも意外と知らない「おもしろダイヤ学」!
時刻表を眺めていただけではわかりにくいが、列車ダイヤに図示するとあっという間にわかりやすくなるというお話。東京駅9時10分発ののぞみ19号で博多まで行くと、すれ違う新幹線は103本(のぞみ67本、ひかり15本、こだま12本、さくら7本、みずほ2本)で、追い越す新幹線は6本(ひかり1本、こだま5本)なのです。その他、おもしろくて驚きのダイヤの話しが満載です。

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