
1978年10月18日の旅(4)



天北線との分岐駅の音威子府(おといねっぷ)を出ると、しばらくは天北線と並走するが、やがて左にカーブしていく。今まで北に流れてきた天塩川も天塩山地を横切るため、音威子府からは西へ流れを変える。線路は天塩川の北岸沿いに走っていく。線路は川より高いところを走るため、しばらくは天塩川の雄大な流れを眺め下ろすことができる。筬島(おさしま)、神路仮乗降場と、最高の展望区間が続く。

天塩山地を横断し終えて線路が再び北へ向かい始めたところが佐久。ちょっとした集落がある。ここで普通列車の名寄行きと列車交換。少しずつ谷が広がり、三日月湖(河跡湖)をいくつか見ながら、琴平仮乗降場を過ぎ、集落が見えてくると天塩中川。

さらに天塩川に沿って下っていき、下中川を過ぎて、歌内、問寒別(といかんべつ)となる。問寒別川を渡り、糠南(ぬかなん)仮乗降場を過ぎ、天塩川を左に見ながら、上雄信内(かみおのっぷない)仮乗降場を経て、宗谷本線唯一のトンネルをくぐって雄信内に着く。



安牛を過ぎて、線路はSカーブを描きながら南幌延、上幌延となり、しばらくすると幌延である。
音威子府1525-1718幌延 宗谷本線 321

幌延で列車交換する列車に乗り換えて、今までと逆方向へ進む。普通列車で美深を目指す、約3時間の旅である。佐久で普通列車の幌延行きと、そして豊清水では普通列車の稚内行きと列車交換した。美深では20分停車するが、その間に稚内行きの急行宗谷と列車交換である。
幌延1728-2000美深 宗谷本線 348D

今夜の夕食は美深駅前にある大衆食堂のほのぼの食堂だ。1958年(昭和33年)創業の老舗である。

醤油ラーメンを注文した。10月の美深は予想以上に寒い。このラーメンで温まろう。
今夜はほのぼの食堂の近くにある駅前旅館に泊まる。この旅も残すところ極くわずか。しっかり睡眠をとって明日に備える。
<注釈>
(1)【数字】は参考資料リスト参照
(2)【数字】がないものは動画を含めて自分で撮影したもの(2006年10月、2012年10月)
(3)文章は主として【2】と【3】を参考にし、自分の体験を加筆した。
(4)宿泊施設は時刻表巻末のホテル旅館案内を参照した。
<参考資料リスト>
【1】国鉄監修 交通公社の時刻表1978年10月号 日本交通公社
【2】北海道4000キロ 宮脇俊三・原田勝正編集 小学館 1982/8/20
【3】北海道 地図の中の鉄路 堀淳一 亜璃西社 2014/12/4
【4】レールウェイマップル 北海道鉄道地図帳 2010

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