
[題名]週末鉄道紀行
[著者]西村健太郎
[発行]アルファポリス
[定価]651円
[発行日]2010/12/24
通勤電車で吊革を握りながら見た蒼い空、鉄橋を渡る音、北の国の観光ポスター、ターミナル駅で出会った長距離列車。ありふれた日常に「旅」を感じる一瞬、自分の中の逃避願望が湧いてきて、ふらりと鉄道に乗って日常からの脱出を試みる。現実からの逃避と癒しを鉄道の旅に求めるサラリーマンの週末ー第1回アルファポリス旅行記大賞受賞作。
細かな観察と、どこか宮脇俊三を思い出させる文体がなかなか良いです。今はなきブルートレインの富士とはやぶさを乗り継ぐ九州への週末旅や、普通列車だけでの三泊三日の稚内への旅など、自分が列車の乗っているような臨場感が保たれ、部屋で読みながら非日常を楽しむことができます。

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