
[題名]長寿時代の医療・ケア エンドオブライフの論理と倫理
[著者]会田薫子
[発行]筑摩書房
[定価]900円
[発行日]2019/7/10
人生の最終段階においては、医療の選択をするのが難しい。最先端の治療が必ずしも患者本人の価値観に沿うとは限らないからだ。ゆえに、家族も悩み、揺れる。患者を大切に思うからこそ、ケアの現場は混乱を深めることになる。本書では、日本老年医学会で臨床倫理を牽引する著者が、医療・ケアの現場を丹念に調査し、医療者、患者、家族の苦悩をすくいあげ、人生の最終段階における医療はどうあるべきか、その考え方を示す。老年医学と臨床倫理の知見を踏まえつつ、超高齢社会における医療とケアの役割を整理する。
本人らしい最期を迎えるためには、人生の最終段階の医療や介護について考えることも必要です。「自分はいったいどうして欲しいのか」をできるだけ具体的に表現するといいと思うのですが、その方法論として共同意思決定(SDM:shared decision making)とACP(advance care planning)のことが詳しく書かれています。その前段階としての臨床倫理についても細かく書かれています。
- 関連記事
-
- 感染症とワクチンについて専門家の父に聞いてみた (2020/11/22)
- 「自分らしく生きて死ぬ」ことがなぜ難しいのか (2020/08/30)
- 長寿時代の医療・ケア エンドオブライフの論理と倫理 (2020/07/05)
- 知ってはいけない薬のカラクリ (2019/12/22)
- 飲んではいけない認知症の薬 (2019/07/21)