火花

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[題名]火花
[著者]又吉直樹
[発行]文藝春秋
[定価]1296円
[発行日]2015/3/15
お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ!「文學界」を史上初の大増刷に導いた話題作。


 話題の芥川賞受賞作です。純文学を論ずることなど、とうていできるわけありませんが、一気に読めて楽しい内容でした。本を読みながら、作者の顔が浮かんでしまい、登場人物と同化してしまったのは、ちょっと困ったかな(笑)


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あの女

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[題名]あの女
[著者]真梨幸子
[発行]幻冬舎
[定価]745円
[発行日]2015/4/25
タワーマンションの最上階に暮らす売れっ子作家・珠美は人生の絶頂。一方、売れない作家桜子は安マンションで珠美を妬む日々。あの女さえいなければーー。ところが、珠美がマンションから転落。女たちの運命が逆転した……が、それは悲劇の始まりに過ぎなかった。次々現れる怪しい女、女、また女。女がいるところに平和なし。真梨ミステリの真骨頂!


 この作者の本を読むのは「人生相談。」についで二冊目。おどろおどろしいというか、これでもかというほどの女の業というか、とにかく怖い物見たさで読んでみました。期待を裏切らない面白さです。


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珈琲店タレーランの事件簿4

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[題名]珈琲店タレーランの事件簿4
[著者]岡崎琢磨
[発行]宝島社
[定価]712円
[発行日]2015/3/27
五年前に失意の美星を救ったのは、いまは亡き大叔母が仕掛けた小さな“謎”だったー。京都にひっそりとたたずむ珈琲店“タレーラン”の庭に植えられたレモンの樹の秘密を描いた「純喫茶タレーランの庭で」をはじめ、五つの事件と書き下ろしショート・ショートを特別収録したミステリー短編集。


 このシリーズも、リラックスして読めるものです。推理の鋭さでは、かなりハイレベルの設定の美星さん。テレビドラマ化か、映画化されないものでしょうか?


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裏が、幸せ

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[題名]裏が、幸せ
[著者]酒井順子
[発行]小学館
[定価]1,620円
[発行日]2015/3/2
控え目でも強い光を放つ日本海側の魅力満載
常に時代を先取りする話題作を刊行してきた酒井順子氏が、”控え目だけれども鋭い光を放つ”日本海側の魅力を存分に伝えるエッセイ。
経済発展=幸福と、太平洋側を「表」として走ってきた日本ですが、とくに東日本大震災以降、その構図はくずれつつあります。経済至上主義によって、私たちは、日本人にとって大切なものをたくさん失ってきたのではないかということに、多くの人が気づき始めています。
そして、その開発の手を逃れて、ひっそりとマイペースで生きてきた日本海側=「裏」には、裏だからこその日本の大切なもの=「幸せ」が、たくさん詰まっていることに、日本中を何度も旅してきた著者は魅了されました。
都道府県別幸福度ランキングでは、トップ3は福井、富山、石川の北陸三県。富山にある世界一のスタバ、日本海が必須の演歌、美人が多い秘密、谷崎潤一郎、水上勉、泉鏡花、川端康成が描いた「裏」、顔を隠す盆踊り、金箔のほとんどを生産する金沢…などなど 「裏の宝もの」が満載。北陸新幹線の開業もあって大注目の日本海側。その良さを堪能できて、「幸せ」を求めて旅に出たくなるエッセイです。


 北陸新幹線が開通した2015年。その年にふさわしい本が刊行されました。「裏」には「裏」の良さがある。「裏」には「表」にない哀愁がある。原発も「裏」に多い。「表」の負の部分をも背負うことが、「裏」ならではの文化をはぐくんだのだ。酒井順子さん、素敵なエッセイをありがとうございます。


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うれしい悲鳴をあげてくれ

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[題名]うれしい悲鳴をあげてくれ
[著者]いしわたり淳治
[発行]筑摩書房
[定価]842円
[発行日]2014/1/10
好き過ぎて本当は誰にも教えたくない。でも同時にもっとたくさんの人に、こんなにこの本を知ってほしい。そんな気持ちにさせてくれるとても素敵な本です。どれもこれも早くて2分、ちょっと長くても5分くらいの時間で読める小説&エッセイ集。まずはパッと開いたページを読んでみてください。ひとつひとつのタイトルのつけ方が秀逸で、読み終わったあとに、にやっとしたり、ぞっとしたり、きゅんとしたり、すっと納得できたり。5分に一度、腑に落ちる爽快感がたまりません!


 書店のポップの「この本を楽しめないなら他にオススメはありません!」につられてつい購入してしまいました。期待が高すぎたのか、あまり楽しめませんでした。買う前にハードルあげてはいけませんね。


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昔は、よかった?

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[題名]昔は、よかった?
[著者]酒井順子
[発行]講談社
[定価]637円
[発行日]2014/8/12
朝ドラの復活。歌舞伎座改築と度重なる梨園の騒動。SNSが焚きつける同窓会不倫。日本人の生活を一変させた東日本大震災。辛い日々を経て、三陸鉄道の運転再開が灯した復興への希望。板についてきた中年生活、過去を振り返ることが癖になりつつ、良い未来を祈りながら綴られた「週刊現代」人気連載第6弾。


 「週刊現代」も読んでいないし、文庫化まで待って買ったので、2010年4月〜2011年5月までに連載されたものを、2015年になって読んでいます。各項目に<追記>が織り込まれ、今読んでも、当時の状況がわかるように、そしてその後どうなったのかがわかるように、配慮がされています。さすが、酒井順子さんです。


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謎解きはディナーのあとで(3)

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[題名]謎解きはディナーのあとで(3)
[著者]東川篤哉
[発行]小学館
[定価]734円
[発行日]2015/1/10
お嬢様刑事の宝生麗子と、毒舌な執事探偵の影山のコンビが活躍する、シリーズ累計400万部突破の国民的ユーモアミステリ第3弾。
宝生邸に眠る秘宝が怪盗に狙われる「怪盗からの挑戦状でございます」、体中から装飾品を奪われた女性の変死体が発見される「彼女は何を奪われたのでございますか」をはじめ、続々と発生する難事件に麗子はピンチ。しかしながら、「お嬢様は無駄にディナーをお召し上がりになっていらっしゃいます」--影山の毒舌と推理は絶好調! そして、影山、麗子、風祭警部の3人の関係にもついに変化が訪れて・・・・・・
文庫版の特典として、「名探偵コナン」との夢のコラボレーション短編「探偵たちの饗宴」も収録。コナンと影山が力を合わせて、パーティ会場で起きた奇怪な殺人事件に挑む!!


文庫化されてから読んでみました。相変わらず軽妙なタッチの謎解きが続きます。ビブリア古書堂の事件簿を読むと栞子さんが剛力彩芽に頭の中で置き換わるのと同じように、このシリーズでは宝生麗子さんが北川景子に、執事の影山が櫻井翔に置き換わります。文庫版特典として最後に「名探偵コナン」とのコラボ短編小説の「探偵たちの饗宴」も収録されています。シリーズ第4弾が今から楽しみです。


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ビブリア古書堂の事件手帖6 〜栞子さんと巡るさだめ〜

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[題名]ビブリア古書堂の事件手帖6 〜栞子さんと巡るさだめ〜
[著者]三上 延
[発行]メディアワークス
[定価]615円
[発行日]2014/12/25
太宰治の『晩年』を奪うため、美しき女店主に危害を加えた青年。ビブリア古書堂の二人の前に、彼が再び現れる。今度は依頼者として。違う『晩年』を捜しているという奇妙な依頼。署名ではないのに、太宰自筆と分かる珍しい書きこみがあるらしい。本を追ううちに、二人は驚くべき事実に辿り着く。四十七年前にあった太宰の稀覯本を巡る盗難事件。それには二人の祖父母が関わっていたのだ。過去と現在、まるで再現されるかのような奇妙な巡り合わせに、薄気味悪さを感じる二人。それは偶然か必然か? 深い謎の先にある真実とは?


 シリーズ六作目です。今回はすべて太宰治を題材にしています。貴重な古書収集に異常な情熱を燃やす人々が起こす事件を栞子さんが解決します。ミステリーの行方とともに、栞子さんと大輔君の恋の行方も気になります。あとがきを読むと、このシリーズも次かその次で終わりとか。なんだか寂しいですね。

 書店で購入したら、下のような葉書をいただきました。
 
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紫式部の欲望

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[題名]紫式部の欲望
[著者]酒井順子
[発行]集英社
[定価]518円
[発行日]2014/4/25
日本で最も古く、最も有名な恋愛長編小説、『源氏物語』。30歳を過ぎて原文で読み始めた著者は、ある時、思う。「これは、作者である紫式部が、秘めた『欲望』を吐き出すために書いた物語なのでは」と。「秘密をばらしたい」「ブスを笑いたい」「専業主婦になりたい」などなど、20の「欲望」から読み解く、まったく新しい『源氏物語』解説書。古典がぐっと身近になる、笑いとうなずきに満ちたエッセイ集。


 日本語で書かれた小説の中で最も有名なものの一つである源氏物語。そこには作者紫式部の欲望が隠されていた。「あのようにされてみたい」「このようにしてみたい」など欲望が物語り全体にちりばめられている。
「娘に幸せになってほしい」
「モテ男を不幸にしたい」
「専業主婦になりたい」
「都会に住みたい」
「正妻に復讐したい」
などなど、紫式部の欲望がそのまま目次になっています。三浦しをんの解説もわかりやすくて秀逸です。


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人生相談。

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[題名]人生相談。
[著者]真梨幸子
[発行]講談社
[定価]1,620円
[発行日]2014/5/21
大洋新聞に連載されている「よろず相談室」には老若男女から様々な相談が寄せられているーー。

「居候に悩んでいます」--自分たちの家に居候が住んでいて、あるとき主従が逆転してしまった。このままでは居候たちに追い出されてしまう!
「しつこいお客に困っています」--同僚に生理的に嫌なお客を押しつけられて困っているのだけれど……。
「隣の人がうるさくて、ノイローゼになりそうです」--25年住んでいる賃貸の部屋。今までは何もなかったのに、隣から急に壁をたたかれるようになり、生活もままならなくなってきたのですが……。
「セクハラに時効はありますか?」--14年前、残業後、8歳年下の後輩に思わず抱きつき、そのまま最後まで……。部長への昇進にあたっての、審査で、この点だけ気になっています。
「大金を拾いました。どうしたらいいでしょうか」--家の裏の雑木林で見つけたゴミ袋。その中には札束が! 持ち帰って1年そのままなのですがどうしたらよいのでしょうか。
「西城秀樹が好きでたまりません」--「傷だらけのローラ」は私のことを歌っているんです! 秀樹が呼んでいる! どうしたら秀樹に会えますでしょうか。秀樹に会わせてください!
「口座からお金を勝手に引き出されました」--1500万円ほどの蓄えがあったのですが、どうやら夫が勝手に引き出したようです。これって窃盗にあたりますか?
「占いは当たりますか?」--来年、結婚する予定です。祖父母が心酔している占い師に、この結婚は不吉だと言われたと告げられて。そのうち、私も不安になってきたのですが。 

一見、なんの連関性もない人生相談の数々。
ところがこの相談の裏には衝撃の事件が隠されていた!


 どの新聞にも掲載されている人生相談コーナー。著名な回答者が無難な答えを書いているあれです。相談と回答との解離があることもありますが、その間を埋める小説がこれです。そればかりでなく、他の相談とのつながってしまうというおそろしい仕掛けが埋め込まれています。


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珈琲店タレーランの事件簿(3) 心を乱すブレンドは

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[題名]珈琲店タレーランの事件簿(3) 心を乱すブレンドは
[著者]岡崎琢磨
[発行]宝島社
[定価]702円
[発行日]2014/4/7
実力派バリスタが集結する関西バリスタ大会に出場した珈琲店“タレーラン”の切間美星は、競技中に起きた異物混入事件に巻き込まれる。出場者同士が疑心暗鬼に陥る中、付き添いのアオヤマと犯人を突き止めるべく奔走するが、第二、第三の事件が…。バリスタのプライドをかけた闘いの裏で隠された過去が明らかになっていく。珈琲は人の心を惑わすのか、癒やすのかー。美星の名推理が光る!


 シリーズの三作目。今までもいろいろな事件を解決してきた名探偵のようなバリスタの切間美星(きりまみほし)が今回も大活躍! 関西ナンバーワンのバリスタを決める大会での度重なる異物混入事件を解決します。バリスタの全国大会ってあるのかな?と思ってネットで調べると実際にあるのですね。そして全国大会で優勝すると世界大会に出場できるようです。その名もWorld Barista Championshipで、略してWBC。なんだか野球の世界選手権のようですね。まぁ、美味しいコーヒーを入れていただければ、それで十分なのですが、熱い世界があるようです。


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愛と日本語の惑乱

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[題名]愛と日本語の惑乱
[著者]清水義範
[発行]講談社
[定価]832円
[発行日]2014/2/14
コピーライターの野田は恋多き大女優・百合子の愛情が失われつつあるのを感じた日から奇妙な言語障害に陥る。“いわずもがな”に“これみよがし”、“キモい”から“ぱねえ”まで、愛の反乱が生む日本語の氾濫ー。著者真骨頂、誰でも一度は疑問を持った覚えがある、現代ニッポンの言葉をめぐる大爆笑長編小説!


 以前、清水義範の小説を読んでとても面白かったことがあった。タイトルは忘れた。今度も面白さを求めてこの本を買った。ちなみに「惑乱」とは『冷静な判断ができないほど心が乱れること。また、人の心などをまどわし乱すこと。』なんです。主人公の野田は、恋人で大女優の百合子の心が離れたことから言語障害に陥ってしまう。あらぬ言葉を発言してしまうことって、惑乱というよりも心の病気ではないのかな。ちょっと期待しすぎてしまったようだ。


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幸福な生活

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[題名]幸福な生活
[著者]百田尚樹
[発行]祥伝社
[定価]700円
[発行日]2014/2/20
「ご主人の欠点は浮気性」帰宅すると不倫相手が妻と談笑していた。こんな夜遅くに、なぜ彼女が俺の家に?二人の関係はバレたのか?動揺する俺に彼女の行動はエスカレートする。妻の目を盗みキスを迫る。そしてボディタッチ。彼女の目的は何か?平穏な結婚生活を脅かす危機。俺は切り抜ける手だてを必死に考えるが…(「夜の訪問者」より)。愛する人の“秘密”を描く傑作集!


 百田尚樹の短編集です。「探偵!ナイトスクープ」で構成作家をしていた彼の見事なオチのある傑作集です。最後のページは必ずインパクトのある1行なのです。かなり怖いのです。ホラーではありませんが、ちょこっとゾッとしてきます。


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金閣寺の燃やし方

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[題名]金閣寺の燃やし方
[著者]酒井順子
[発行]講談社
[定価]605円
[発行日]2014/2/14
若い修行僧はなぜ火を放ったのか。「金閣寺焼失事件」に心を奪われ、共に事件を題材に作品を書いた三島由紀夫と水上勉。生い立ちから気質まで、すべてが対照的な二人を比較すると、金閣寺の蠱惑的な佇まいに魅入られずにいられない、日本人特有の感覚まで見えてくる。著者ならではの分析眼が生きた文芸エッセイ。


「金閣寺の燃やし方」といっても、現実の燃やし方や放火の仕方を書いた本ではありません。1950(昭和25)年7月2日未明に発生した金閣寺放火事件を題材にした、三島由紀夫の「金閣寺」と水上勉の「金閣炎上」や「五番町夕霧楼」における対比を試みたエッセイです。東京生まれで「表」の三島に対して、福井県は若狭の生まれの「裏」の水上。その対比を小説を元にして描いているのです。酒井順子、恐るべし、です。


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オレって老人?

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[題名]オレって老人?
[著者]南 伸坊
[発行]みやび出版
[定価]1,575円
[発行日]2013/6/25

 帯にあるように「前期高齢者になった団塊世代のほぼ50%は自分を老人と思っていない。あとの50%が自分を老婆と思うはずがない。」のですね。
 私もいずれ、あと10年以内に、電車やバスで席を譲られたり、「ちょっと、そこのおじいさん。忘れ物ですよ。」なんて声をかけられることでしょう。その時は、ショックだろうな、きっと。


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限界集落株式会社

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[題名]限界集落株式会社
[著者]黒野伸一
[発行]小学館
[定価]750円
[発行日]2013/10/13
起業のためにIT企業を辞職した多岐川優が、人生の休息で訪れた故郷は、限界集落と言われる過疎・高齢化のため社会的な共同生活の維持が困難な土地だった。優は、村の人たちと交流するうちに、集落の農業経営を担うことになった。現代の農業や地方集落が抱える様々な課題、抵抗勢力と格闘し、限界集落を再生しようとするのだが…。集落の消滅を憂う老人達、零細農家の父親と娘、田舎に逃げてきた若者。かつての負け組が立ち上がる!過疎・高齢化・雇用問題・食糧自給率、日本に山積する社会不安を一掃する逆転満塁ホームランの地域活性エンタテインメント。


 小さい頃に立ち寄った祖父の家を久しぶりに訪れた、元IT企業勤務だった主人公。そこはすでに限界集落となっていた。村を残したい村民とともに、農業の共同経営に乗り出す主人公とその仲間達。数々の難関を克服するうちに・・・・・・・



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思い出のとき修理します(2) 明日を動かす歯車

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[題名]思い出のとき修理します(2) 明日を動かす歯車
[著者]谷瑞恵
[発行]集英社
[定価]609円
[発行日]2013/9/25
寂れた商店街の片隅に佇む、「おもいでの時修理します」という不思議なプレートを飾った飯田時計店。店主の時計師・秀司と、彼の恋人で美容師の明里のもとを、傷ついた記憶を抱えた人たちが訪れる。あの日言えなかった言葉や、すれ違ってしまった思いー家族や恋人、大切な人との悲しい過去を修復できるとしたら? 切なく温かく、心を癒す連作短編集、シリーズ第2弾。文庫書き下ろし。


 不思議な雰囲気の時計店でおこる、不思議なストーリーの連作短編集です。心が癒されます。


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神様のカルテ3

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[題名]神様のカルテ3
[著者]夏川草介
[発行]小学館
[定価]750円
[発行日]2014/2/11
「私、栗原君には失望したのよ。ちょっとフットワークが軽くて、ちょっと内視鏡がうまいだけの、どこにでもいる偽善者タイプの医者じゃない」内科医・栗原一止が三十歳になったところで、信州松本平にある「二十四時間、三百六十五日対応」の本庄病院が、患者であふれかえっている現実に変わりはない。夏、新任でやってきた小幡先生は経験も腕も確かで研究熱心、かつ医療への覚悟が違う。懸命でありさえすれば万事うまくいくのだと思い込んでいた一止の胸に、小幡先生の言葉の刃が突き刺さる。映画もメガヒットの大ベストセラー、第一部完結編。


 地域医療現場の赤裸々な現実を、現役医師が描いた小説の第三弾。ホントにありそうな出来事が並んでいる。魅力的な登場人物は前作にも増して個性的に輝いている。そこにちょっとクセのある女医さんがやってきた! 
 つい先日、神様のカルテ2の映画を見てから、この本を読んだ。これも是非映画化してほしいものだ。


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永遠の0(ゼロ)


[題名]永遠の0(ゼロ)
[著者]百田尚樹
[発行]講談社
[定価]920円
[発行日]2009/7/15
「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、一つの謎が浮かんでくるー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。涙を流さずにはいられない、男の絆、家族の絆。


 映画を見た後で原作を読みました。これは戦争賛美だ、といった報道をしていたメディアもありましたが、全く違います。これは人間愛、家族愛の物語です。場面を変えれば自分の人生を振り返ることもできます。映画でも涙し、小説でも涙しました。私の涙腺は年々ゆるくなってきているようです。


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ユーミンの罪

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[題名]ユーミンの罪
[著者]酒井順子
[発行]講談社
[定価]840円
[発行日]2013/11/20
ユーミンの歌とは女の業の肯定である。ユーミンとともに駆け抜けた1973年〜バブル崩壊。ユーミンが私達に遺した「甘い傷痕」とは?キラキラと輝いたあの時代、世の中に与えた影響を検証する。


酒井順子さんの単著としては初めての新書です。1973年から1991年までに発売されたユーミンのアルバムの歌詞についてのエッセイです。ユーミンの歌は、つらい思いをした女性達を救ってくれたようなのですが、それに甘えてしまったことが罪なのでは、というのがタイトルの意味です。この本に何度か出てくる言葉で、面白いのが「助手席感」です。男性が運転する車の助手席に座る女性からの視点のような意味でしょうか。いずれにしても、歌詞から世の中をえぐり取るような抜群の感性に脱帽です。


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ビブリア古書堂の事件手帖5


[題名]ビブリア古書堂の事件手帖5
[著者]三上 延
[発行]メディアワークス
[定価]599円
[発行日]2014/1/24
静かにあたためてきた想い。無骨な青年店員の告白は美しき女店主との関係に波紋を投じる。彼女の答えはー今はただ待ってほしい、だった。ぎこちない二人を結びつけたのは、またしても古書だった。謎めいたいわくに秘められていたのは、過去と今、人と人、思わぬ繋がり。脆いようで強固な人の想いに触れ、何かが変わる気がした。だが、それを試すかのように、彼女の母が現れる。邂逅は必然ー彼女は母を待っていたのか?すべての答えの出る時が迫っていた。


このシリーズも第五巻となりました。剛力彩芽さん主演でドラマにもなったし、人気のシリーズなのでしょう。相変わらずの古書に関した謎解きが中心なのですが、バイトの大輔さんと栞子さんの恋愛の話も少しずつ進展しているようです。今から第六巻が待ち遠しいです。


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真相

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[題名]真相
[著者]横山秀夫
[発行]双葉社
[定価]630円
[発行日]2006/10/20
犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。──息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」、選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など、事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。人間の心理・心情を鋭く描いた傑作短編集。


 事実の裏に隠された様々な「真相」が、人間の心理を鋭く、強く動かします。リズム感のある短編集です。


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模倣の殺意

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[題名]模倣の殺意
[著者]中町 信
[発行]東京創元社
[定価]777円
[発行日]2004/8/13(1973/4/11「新人賞殺人事件」として上梓)
七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を始める。一方、ルポライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者、柳沢邦夫を追及していく。著者が絶対の自信を持って読者に仕掛ける超絶のトリック。記念すべきデビュー長編の改稿決定版。


 40年前の小説です。しかしそこに記されたトリックはかなり新鮮です。帯にあるように「これはすごい!」としか言えません。「解説は先に読まないでください!!」とありますが、その通りです。作者に上手に騙されましょう。

PS:作者は2009年6月17日に逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。


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神様のラーメン

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[題名]神様のラーメン
[著者]多紀ヒカル
[発行]幻冬舎
[定価]680円
[発行日]2013/4/10
仕事で山陰の田舎町へ来たラーメンフリークの勝間は、寂れた駅前食堂で絶品キノコラーメンと出会う。だが最高級食材を使った一杯“神の味”を知った代償は大きかった…。表題作ほか、女の色香が隠し味「禁断のサラエボ豚煮込み」や冥界レストランでしか味わえない「究極のフレンチフルコース」など、驚きの味覚が体感できるグルメ小説六編収録。


 73歳の青年作家としてデビューした著者です。宇多田ヒカルではありません(笑)。多紀ヒカルです。著者もあとがきで述べていますが、ドタバタナンセンス小説です。解説の立川志らくさんも苦労されたのではないでしょうか?


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デパートへ行こう!

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[題名]デパートへ行こう!
[著者]真保裕一
[発行]講談社
[定価]780円
[発行日]2010/8/10
明かりの消えた真夜中のデパートにうごめく人影。その日に限って、なぜか居場所をなくした人々が集まってくる。よからぬ企みを抱く女性店員。生きる希望をなくした中年男。訳あり家出の高校生カップル。道を踏み外した元刑事…。悩める人々がつどう時、奇跡の一夜が訪れる。感涙必至の傑作、ここに登場。


「ローカル線で行こう!」が面白かったので、こちらの本も読んでみました。予想とは内容がかなりかけ離れていましたが、こちらはこちらでドタバタ劇のような面白さがありました。いろいろな人がいろいろな悩みを抱えて過ごしている真夜中のデパートは世の中の縮図なのでしょう。


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珈琲店タレーランの事件簿2

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[題名]珈琲店タレーランの事件簿2
[著者]岡崎琢磨
[発行]宝島社
[定価]680円
[発行日]2013/5/9
京都の街にひっそりと佇む珈琲店“タレーラン”に、頭脳明晰な女性バリスタ・切間美星の妹、美空が夏季休暇を利用してやってきた。外見も性格も正反対の美星と美空は、常連客のアオヤマとともに、タレーランに持ち込まれる“日常の謎”を解決していく。人に会いに来たと言っていた美空だったが、様子がおかしい、と美星が言い出して…。姉妹の幼い頃の秘密が、大事件を引き起こす。


美味しいコーヒーを入れる女性バリスタ美星が謎解きで大活躍します。妹の美空も登場しますが、これがまぁいろいろと騒動を引き起こします。コーヒーでも飲みながらゆっくりと読みたい本です。


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黒い天使 悪漢刑事


[題名]黒い天使 悪漢刑事
[著者]安達 瑶
[発行]祥伝社
[定価]700円
[発行日]2011/12/20
鳴海の田舎道でヤクザが轢き逃げに遭い、悪漢刑事佐脇は病院へ事情聴取に向かう。そこで出会った美しすぎる看護師渚恵子。佐脇はその氷のような美貌に一発で惚れてしまう。しかし、そのヤクザと病院の医師が同時に殺されるという事件が発生。しかも事件を機に恵子が失踪。疑いの目が彼女に…。犯人は恵子なのか!?現代医療の盲点に巣食う闇を暴く、緊迫の第八弾。


 まぁ、こんな大衆エロチック小説もあってもいいかな? っていう本です。おそらくこのシリーズはこのような感じなのでしょう。


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マドンナ

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[題名]マドンナ
[著者]奥田英朗
[発行]講談社
[定価]620円
[発行日]2005/12/15
人事異動で新しい部下がやってきた。入社四年目の彼女は、素直で有能、その上、まずいことに好みのタイプ。苦しい片思いが始まってしまった。ほか四十代・課長達の毎日をユーモアとペーソス溢れる筆致で描く短編5編。上司の事、お父さんの事、夫の事を知りたいあなたにもぴったりの一冊です。


 男心とは切ないものです。かわいい、かわいい妄想です。笑ってしまいますし、笑われてもしまいます(笑)。この本の解説は私の好きな酒井順子さんでした。あぁ、満足、満足!


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六つの手掛り

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[題名]六つの手掛り
[著者]乾くるみ
[発行]双葉社
[定価]630円
[発行日]2012/10/5
六つの玉
五つのプレゼント
四枚のカード
三通の手紙
二枚舌の掛軸
一巻の終わり
見た目は「太ったチャップリン」の謎めく男、林茶父は神出鬼没。変死事件にたびたび遭遇して、犯人と、犯人が隠匿しようとした事実をカラリと鮮やかに暴いてみせる。普段はおかしみのある雰囲気でも、洞察鋭く、奥に潜む真実にたどりつく。さあご覧あれ、類い稀なる見事なロジック!全六話のうち三作が日本推理作家協会や本格ミステリ作家クラブ編のアンソロジーに入った傑作ミステリー短編集。遊び心もたっぷりで、凝った趣向にニヤリだ。


カウントダウンのようなタイトルが続く短編集です。短編なのですが、なかなか奥が深く、読み込むのに骨が折れます。


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珈琲屋の人々

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[題名]珈琲屋の人々
[著者]池永 陽
[発行]双葉社
[定価]650円
[発行日]2012/10/11
物語は「初恋」で始まり「再恋」で終わる。東京のちいさな商店街にある喫茶店『珈琲屋』の主人・行介は、あることで人を殺した。当時、行介の恋人だった冬子は別の男性と結婚したが、行介が出所すると冬子は離婚していた。冬子に何があったのか…。商店街に暮らす人々が『珈琲屋』で語った人間ドラマを七編収録。情感溢れる連作短編集。


 なかなか人生とは奥が深く、難しく、うまく行かないものなのですねぇ。


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